――役とご自身の共通点はありますか?

八木:私は心配性なところが似ているなと思いました。也英は心配性で荷物が多かったりするのですが、私もけっこう心配性でいろんなものを入れてしまうタイプで。あと読書が好きなところや、也英は英語が好きなのですが、私も割と好きで、洋楽の歌詞をノートに書き写したりしていたので、そういうのはちょっと似ているのかなと思いました。

木戸:好きな子に強がってしまうところや、それをあとで後悔するところ、あと抜けている部分とか、似ているなと思いました。晴道のように、僕も友達から「そういうことだよ」と言われて、「うわ~やっちまった!」って気づくことがあります。

――晴道はうれしいことがあるとすごく喜んだり、感情表現が大きいなと思いましたが、そこは似ていますか?

木戸:一つ一つに一喜一憂する感じは似ているなと。でも好きな人の前ではそれをひた隠しにしているところも僕っぽいかなと思いました。

――お二人の共演の感想もお聞かせください。

八木:大聖くんは私より5歳年上で、同い年の役だけど先輩だしどうしようって撮影に入る前は少し不安でしたが、話してみたらすごく優しくて、いい意味で年の差を感じないように接してくださって、「タメ語でいいよ」と言ってくださったのでタメ語で話させてもらって。吹雪いていたり過酷なロケも多くて、本当に長い期間いろんなことを一緒に乗り越えて撮影してきたので、自分の中では勝手に同志みたいに思っています。

木戸:5個年齢が違いますが、本当にしっかりしていて、僕が下な感じになることも。その感じが也英に見えて、現場でスイッチを入れなくても普段から晴道と也英でいられて、僕も本当に同志という感じがしています。一個一個の言葉が也英っぽく聞こえて、晴道を演じる上ですごく助けられました。

――素の八木さんが也英と重なるところが多いということでしょうか。

木戸:そんな感じがしています。しっかりしていてツッコんでくれることもあったり、本が好きで小説を読んだり、好きなものについて語っているときの顔とか……これは意外でしたが『スパイダーマン』がすごく好きで、それについて語っているときの表情も、也英っぽいなと感じました。

――八木さんは、木戸さんと晴道が重なるなと感じる瞬間はありましたか?

八木:「ツッコまれていた」とおっしゃっていましたが、確かにツッコんでいました(笑)。私は関西人でボケやツッコミがある中で生きてきたので、気になるとツッコんでしまうのですが、ツッコみたくなるところが多くて。夜に切り干し大根を作っているという話をしたときに、「夜な夜な大根切っているの!?」って言われて、切り干し大根は水で戻すだけなので、「いやいや、大根を切るんじゃなくて」とツッコんだり、そういうことがちょこちょこあって、也英が晴道に「なんでよ!」ってツッコんでいるのと重なるなと思いました。