JR九州は24日、「SL人吉」を牽引する蒸気機関車8620形58654号機について、落成から100年を超え、老朽化が著しいこと、部品の調達やメンテナンスを担う技術者の確保が難しくなっていることなどを理由に、2023年度限り(2024年3月頃まで)で運転終了すると発表した。58654号機が百歳を迎えることを記念したイベントの開催も予定している。

  • 蒸気機関車8620形58654号機。2023年度限りで運転を終了すると発表された

蒸気機関車8620形58654号機は、1922(大正11)年11月18日に日立製作所にて落成し、浦上機関区に配属。その後、若松機関区や人吉機関区でも走行し、1975(昭和50)年の廃車後は、肥薩線矢岳駅横にあるSL保存館で静態保存されていた。

1988(昭和63)年8月28日、「SLあそBOY」として熊本~宮地間(豊肥本線)で復活。2005(平成17)年8月に運転終了し、引退したが、2009(平成21)年4月25日に「SL人吉」として熊本~人吉間(鹿児島本線・肥薩線)で再度の復活を遂げた。「令和2年7月豪雨」で肥薩線が不通となったため、「SL人吉」は鳥栖~熊本間(鹿児島本線)の運転となっている。

  • 蒸気機関車8620形58654号機を先頭に、鹿児島本線を走る「SL人吉」

「58654号機百歳記念イベント」は、11月18日にJR八代駅で開催。鳥栖~熊本間の「SL人吉」を快速「SL人吉 58654号機百歳号」として八代駅まで特別に運行するほか、「SL人吉」とともに肥薩線で活躍していた特急「いさぶろう・しんぺい」を八代駅まで運転。58654号機の「百歳」をお祝いする。

快速「SL人吉 58654号機百歳号」の下りは熊本駅10時21分発・八代駅11時16分着、上りは八代駅12時10分発・熊本駅13時4分着で運転。全席指定で、熊本~八代間は片道2,440円となる。車内で「ちょっぴりプレゼント」を用意しているとのこと。下り「いさぶろう1号」は熊本駅10時55分発・八代駅11時26分着、上り「しんぺい4号」は八代駅12時0分発・熊本駅12時33分着で運転。全席指定で、熊本~八代間は片道2,040円となる。

快速「SL人吉 58654号機百歳号」と特急「いさぶろう・しんぺい」の指定席は10月25日10時から、全国の駅の「みどりの窓口」やJR九州インターネット列車予約で販売される。