――トニセンとして今年活動を再開するにあたっていろいろな楽曲を集めているとおっしゃっていましたが、「水曜日」もその中の一曲ということでしょうか。
井ノ原:そうです。「これ今歌いたい」ということもできるからとても贅沢なやり方だと思います。以前はリリースやタイアップが決まって、曲が決まって、自分たちが今これだよなということよりも、みんなはどうなの? ということが多かった。物でほしいという人もいるからその欲望も満たせるような計画は立てつつですが、いい意味で選べる贅沢さがあります。
――今年入ってから5月、8月、10月とハイペースでリリースしていますが、今どういうスタンスで音楽をやられているのか教えてください。
井ノ原:普通は来月リリースしますっていうところから始まると思いますが、自由に楽しく音楽をやっています。歌いたいというモードになったときにこの気持ちがもったいないからできるだけ継続してできることってなんだろうということで配信を始めましたが、それを使わせてもらっています。
坂本:いい意味でそれぞれがゼロベースでスタートできているのが大きいと思っています。これいいよね、これ楽しいねっていうことからスタートしているので、自然とその道に行って導かれて楽曲ができてリリースするという感じです。
長野:このペースでリリースするのは僕たち的には初めてだし、そういった意味では違う動き、ペースで発信ができているのかなと。頑張るのではなく自然に楽しみながらやれています。
――音楽を届けることを楽しんでいる自分たちを見てもらいたいという思いも?
井ノ原:そうですね。自由で楽しいというのは一番大事にしています。
――ライブ活動への意欲や抱負もお聞かせください。
井ノ原:楽曲があってライブをやらないというのはもったいない。何のために曲をやっているのかって、結局僕らはライブ。トニセンでライブやろうってなったときが僕らの原点で、トニセンってなんだろうっていったらやっぱりライブだと思うので、いずれそういう発表ができたらいいなと思っています。
坂本:そうですね。やるやらないという選択肢は基本的になく、タイミングが来たらやるでしょうし、前向きにやりたいという気持ちはあります。ただ、自分たちがやりたくて楽しんでそれを形にするという僕ららしさは絶対忘れちゃいけないなと。とはいえ、だいたい会館的なところでライブをやることが多いですけど、1回ドームを目指してもいいかなと。
井ノ原:いやいや考えたことないでしょ!
坂本:いろいろドームを調べたら静岡の天城ドームとか、大きなドームではなくてそういうドームもあるから、それをドームツアーと謳ってもいいんじゃないかなって。
井ノ原:ちゃんと調べているというのが面白い(笑)。丸ければいいんだよね。小さめのドームツアーいいですね! “5小ドームツアー”やりたい!
長野:ライブは好きなのでドームツアーやりたいです。“5小ドームツアー”ってうちの事務所誰もやってないじゃないですか? 誰もやってないようなことって楽しいし、そんなような発想で3人ならではのことが形になったらいいなと思います。
坂本昌行(1971年7月24日生まれ、東京都出身)、長野博(1972年10月9日生まれ、神奈川県出身)、井ノ原快彦(1976年5月17日生まれ、東京都出身)で結成されたユニット。1997年にアルバム『ROAD』でCDデビュー。2022年5月23日に配信第1弾シングル「夢の島セレナーデ」、8月1日に第2弾「風に預けて」、10月17日に第3弾「水曜日」をリリース。1996年4月にスタートしたラジオ番組『S.I.N NEXT GENERATION』は現在27年目。