国税庁は9月28日、「2021年分民間給与実態統計調査」の結果を発表した。それによると、2021年の平均給与は前年比2.4%増の443万円と、3年ぶりに増加し、コロナ禍前の水準に回復したことがわかった。

女性の平均給与、初の300万超え

  • 平均給与(出典:国税庁Webサイト)

年間平均給与を男女別にみると、男性は同2.5%増の545万円、女性は同3.2%増の302万円。女性は初めて300万円を超え、男女別の調査を開始した1978年以降で最高額を記録した。

正社員の平均給与は同2.6%増の508万円、パートやアルバイトなど正社員以外の平均給与は同12.1%増の198万円。男女別にみると、正社員については男性は同3.6%増の570万円、女性は同1.4%増の389万円、正社員以外については男性は同17.2%増の267万円、女性は同5.9%増の162万円となった。

平均給与のうち平均賞与は同3.1%増の67万円で、2年ぶりに増加。男女別では、男性86万円、女性41万円となった。

また、平均給与を業種別にみると、最も高いのは「電気・ガス・熱供給・水道業」の766万円。次いで「金融業、保険業」が677万円、「情報通信業」が624万円と続き、最も低いのは「宿泊業、飲食サービス業」の260万円となった。

1年を通じて勤務した給与所得者数は同0.5%増の5,270万人。男女別にみると、男性は同0.5%減の3,061万人、女性は同1.9%増の2,209万人となった。

調査対象は2021年12月31日現在の源泉徴収義務者(民間事業所限定)に勤務している給与所得者(所得税の納税の有無を問わない)。