今、ネット上で「月見バーガー戦争」というワードが踊っているのをご存知だろうか。

毎年この時季になると人気のファストフード店がこぞってオリジナルの月見バーガーをリリースするのは周知のとおりだが今年はひときわ賑やかなようで、中でも異彩を放っているのがあのコメダ珈琲だという。

コメダ珈琲といえば、メニュー表の写真よりも実物のほうがデカい「逆写真詐欺」の常習犯として知られているが(もちろん褒め言葉)、ようするに今回の月見バーガー戦争でもまたやったようなのだ。

「まったくコメダめ、懲りないやつだ」と捨て置きたいところだが、本音を言うと気になって気になってしょうがない。ということで、コメダ珈琲が一体どれだけやらかしたのかさっそくチェックしてみた結果……やっぱりぶっ飛んでるぜ!

▼検証! コメダ珈琲の「フルムーンバーガー」は本当にデカいのか

ということで、さっそく近くのコメダ珈琲で月見バーガーをテイクアウト。正式には「フルムーンバーガー」というメニュー名で値段は720円~790円(店舗により異なる)。「ま~るい満月」をイメージしたハンバーガーらしく、キャッチコピーは「満月 満腹 大満足!」だという。なるほど、デカさで勝負に出ていることは隠す気もないらしい。その心意気、いいじゃないか。

とはいえ、本当に大きいかどうかは比較対象がなければイマイチわかりそうにない。ということで、併せて月見バーガーの元祖と言われているマクドナルドの月見バーガーも用意。今回は今年の新作「こく旨 すき焼き月見」(440円)をオーダーしてみたぞ。

ちなみに、マクドナルドが初めて月見バーガーを販売したのが1991年のことで、すでに30年以上もの歴史を重ねているらしい。いや、すごいな。

実際に並べてみると……

……なるほど。包装を剥ぐまでもない気がするけど、一応まだわからないから。脱いだらすごいかもしれないし。よいしょ、っと……。

おいおい……。

目がおかしくなったのかと思うほど違う。コメダ、デカッ!! ハンバーガーの本場アメリカでもこんなにデカいハンバーガーはそうそうないんじゃないだろうか。

いや、待てよ? もしかしたらマクドナルドの月見バーガーが小さい可能性も捨てきれないぞ。ということで……

ケンタッキーフライドチキンの「とろ~り月見フィレサンド」(460円)も招集。月見バーガー戦争の中核をなす3者が顔を揃えることになるが、実際に並べてみると……

  • 左からマクドナルド、KFC、コメダ珈琲。

やっぱりコメダ珈琲だけが異常なデカさだったことが確定! めちゃくちゃデカイ!! マクドナルドは決して小さくない。疑ってごめんよ。コメダがデカすぎるだけだった。

ちなみに、月見(たまご)の部分だけ比べてみても、なぜかコメダ珈琲が優勝。きっと、使用している卵のサイズ自体が違うのだろう。徹底しているなぁ、コメダさん。

▼実際に食べ比べてみると……

さて、コメダ珈琲だけが飛び抜けてデカいことが浮き彫りになったが、味のほうはどうか。体積としての大きさは誰の目にも一目瞭然だが、味については完全に人それぞれ好みが分かれるので、あくまで参考程度に留めていただければ幸いである。

まずはコメダ珈琲の「フルムーンバーガー」からいただこう。

  • コメダ珈琲の「フルムーンバーガー」

半分に切ってみると、たまごの半熟具合が素晴らしいことがよくわかる。実際に食べてみると、やっぱり黄身の部分がトロットロで美味い! めちゃくちゃ分厚い肉に濃厚チーズが絡んで食べごたえは抜群だ。

ソースはマヨネーズやケチャップで作る「サウザンソース」で、その酸味と甘みが食欲を掻き立てる。ソースにはオニオンのみじん切りなども加えられていて、シャキシャキ食感がいいアクセントとなっている。辛子マヨネーズも程よく効いていて、全体の味をピリッと引き締めてくれているようだ。レタスもたっぷり入っているので、この大きさでも最後まで爽やかに食べることができた。

  • マクドナルドの新作「こく旨 すき焼き月見」

続いてはマクドナルドの新作「こく旨 すき焼き月見」。パティの下にはすき焼き風フィリングが敷き詰められている。そのお味はというと……うっま!! なんだこれ、マクドナルドの月見バーガー史上一番美味いんじゃないか?

スモーキーなベーコン、濃厚でコク深いチェダーチーズ、つなぎを使っていないビーフ100%のパティ、濃厚なトマトクリーミーソース、そして甘辛のすき焼き風フィリング……そのすべてがしっかり個性を発揮し、お互いを引き立て合っているような一体感がある。さすが月見バーガーの元祖、年季が違う! リピート確定。

  • ケンタッキーフライドチキンの「とろ~り月見フィレサンド」

ラストはケンタッキーフライドチキンの「とろ~り月見フィレサンド」。こちらもコメダ珈琲同様、たまごが絶妙な半熟具合で見るからに美味しそうだ。

実際に食べてみると、こちらはやはりKFCのフライドチキンの美味さが際立っていることがわかる。もちろんとろ~っとした半熟の目玉焼き風オムレツも美味しいし、マヨネーズソースは甘みと酸味のバランスもいい。チーズも濃厚だ。しかし、全体の一体感を強烈に印象づけたマクドナルドと異なり、あくまで「フライドチキン」という圧倒的なカリスマを周囲がもりたてているイメージである。フライドチキンへの絶対的な信頼と誇りが感じられる一品である。

ということで、大きさこそコメダ珈琲の圧勝だったが、その味わいは当然ながら三者三様。まだ開戦したばかりの「月見バーガー戦争」、さっそく参戦して秋の味覚を楽しもう!