日本テレビ系大型特番『24時間テレビ45』で28日、X JAPANのYOSHIKIが両国・国技館から生出演した。

  • YOSHIKI(左)とネリア・イワノワさん=日本テレビ提供

YOSHIKIが出演したのは、「YOSHIKIとウクライナから来たバレリーナ 日本への感謝、そして決意のダンスショー」。YOSHIKIはロシアの軍事侵攻を受けているウクライナから日本に緊急避難してきた22歳のバレリーナ、ネリア・イワノワさんと出会った。バレエ大国・ウクライナでプロとして活躍、将来を嘱望されたバレリーナのネリアさんの生活は戦争により一変。愛する家族と離ればなれになり、現在は淡路島で支援を受けながらバレリーナとして活動し、日本の子どもたちにバレエ指導も行っている。

VTRで、ネリアさんは兄への思いを明かした。日本に来るにあたっては最低限の荷物だけ用意、しかしきょうだいの温もりを感じさせる兄のTシャツは持ってきたという。困難な状況にもかかわらず「あきらめずバレエを続けてほしい」「ネリアがネリアであり続けるために踊り続けてほしい」という言葉を兄はかけてくれたという。

ネリアさんの思いに寄り添うように、YOSHIKIも自身が今年5月に母を亡くした心の内を打ち明ける。境遇は違えど、心の痛みを抱えた2人が『24時間テレビ』の舞台で共演することを約束し、今回のステージが実現した。

YOSHIKIがピアノ演奏した楽曲は、X JAPANの名曲「ENDLESS RAIN」。「愛の雨を降らせるようなイメージ」というこの曲に合わせて、ネリアさんが舞った。

ステージを終え、ネリアさんにステージの感想と兄への想いを聞くと、「ここのステージで皆様の前でバレエを踊れて非常に光栄に思います」「兄のおかげで日本まで来られて大好きなバレエが続けることができるのを、非常にうれしく思います」「今日は私にとってとても重要な日です。皆様と一緒に力を合わせたらウクライナのためにさらに強い支援ができるかと思いますのでよろしくお願いします」と語った。

YOSHIKIは家族と離れることのつらさや、今回のステージについて「母を5月に亡くしてしまい、大切な人と離れるというのがその瞬間まで自分もわからなかったんですけど、当たり前のような日常だったので。今そうやって直面している人に少しでも僕らが協力できて愛の手を差し伸べられればとすごく思います。こうやって一緒に共演できて光栄です」と話した。

YOSHIKIは自身の運営する米国非営利公益法人「YOSHIKI FOUNDATION AMERICA」を通じ、国内外で長きにわたって慈善活動を続けてきた姿勢が高く評価され、2019年に『Forbes Asia』が発表した“アジア太平洋地域の最も優れた慈善家30人”の1人に選出、昨年には紺綬褒章も受章した。今年2月には「ウクライナ人道危機 緊急支援募金」へ1,000万円の寄付を行ったことを発表。

番組の中で、YOSHIKIが『24時間テレビ』に今回も400万円を寄付することが明かされた。