小田急電鉄は15日、特急ロマンスカーの快適な移動サービスを将来にわたり提供していくため、全区間を対象に、10月1日から特急ロマンスカーの特別急行料金(特急料金)を改定するとともに、「チケットレス特急料金」を導入すると発表した。

  • 小田急電鉄の特急ロマンスカー・GSE(70000形)

特急ロマンスカーについては、近年、新型車両の導入による魅力の向上、東京メトロ千代田線への乗入れ等によるネットワークの拡充、オンライン予約システムの導入・更新など、上質で利便性の高いサービスを提供する一方で、特急料金は1995年以降、消費税増税分の転嫁を除き、低水準に据え置いてきた。

2020年度以降の環境変化にともない、車内サービスの見直しやダイヤ変更による効率化などに努めてきたものの、ハイグレードな特急専用車両による全席指定制の快適な移動サービスなどを維持するため、特急料金の改定を実施するとのこと。乗車距離に応じた特急料金の平均改定率は22.2%。おもな区間として、新宿~町田間は料金を420円から500円、新宿~小田原間は料金を910円から1,000円とするほか、料金区分を7区分から4区分に変更する。

  • 改定前後の大人特急料金の比較

MaaSアプリ「EMot」や「EMotオンラインチケット」「e-Romancecar」「ロマンスカー@クラブ」のオンラインサービスで販売されていた電子特急券については、特急料金と比べて全区間一律50円安く設定した「チケットレス特急料金」を新たに導入する。これを通じて、非接触でスムーズに利用可能なデジタル環境を整備するとともに、利用シーンに合わせたお得なデジタル新商品の導入も検討するとのこと。