JR東日本が利用の少ない線区の経営情報を開示。飯山線は豊野~越後川口間の全区間で開示対象(平均通過人員2,000人未満/日)となり、戸狩野沢温泉~津南間において、2019年度の営業係数「8,258」、2020年度の営業係数「13,945」となった。
飯山線の列車は豊野駅からしなの鉄道北しなの線に乗り入れ、長野駅まで運転。普通列車等に加え、土休日を中心に観光列車「おいこっと」が長野~十日町間で運転される。
JR東日本は今回、飯山線を豊野~飯山間・飯山~戸狩野沢温泉間・戸狩野沢温泉~津南間・津南~越後川口間の4区間に分け、経営情報を公開。中でも長野県・新潟県の県境をまたぐ戸狩野沢温泉~津南間の利用者が少なく、2019年度の平均通過人員は106人/日。運輸収入は約1,000万円、営業費用は約8億8,000万円で、収支はマイナス8億6,900万円、収支率は1.2%に。営業係数(100円の収入を得るためにかかる費用。「100」を超えると赤字)は「8,258」だった。
コロナ禍の影響を受けた2020年度、戸狩野沢温泉~津南間の平均通過人員は77人/日に減少。運輸収入は約600万円、営業費用は約9億4,300万円で、収支はマイナス9億3,600万円、収支率は0.7%に。営業係数は前年度より悪化して「13,945」。経営情報を開示した中で、陸羽東線鳴子温泉~最上間(営業係数「22,149」)、磐越西線野沢~津川間(営業係数「17,706」)、久留里線久留里~上総亀山間(営業係数「17,074」)、花輪線荒屋新町~鹿角花輪間(営業係数「14,499」)に次ぐ数値だった。