大阪市高速電気軌道(Osaka Metro)は19日、新造車両30000A系の運行を7月22日に中央線で開始すると発表した。中央線への新造車両の導入は約27年ぶり。万博開催を見据えた輸送力増強用として、2022年度中に計10列車の導入を予定している。
30000A系は、2011年に御堂筋線で運行開始した30000系を中央線用としてさらに改良。ドア部の床に黄色のラインを入れ、乗降口を識別しやすくしたほか、チャイムとドア上部のランプの点滅によるドア開閉の案内、床面高さを40mm下げることによる車両の低床化、優先座席の吊り革・手すりをオレンジ色にするなどの明確化、開いているドアの位置を知らせる誘導鈴の設置など、同社が進めるバリアフリー化を踏襲している。
より便利で快適に利用してもらうため、乗降口横のスペースを拡大し、空気浄化装置の設置、防犯カメラの搭載、車内Wi-Fiの導入を行ったほか、車内の乗降口上部にワイド液晶ディスプレイを設置し、乗換案内や駅設備案内等をわかりやすく表示するとともに、4カ国語による案内を行えるようにした。
車両外観は、これまでの号線色帯を改め、斬新なデザインとしてスパークルドットを採用。ホワイトのドットは街ゆく人々、アースグレイのドットは街並み、グリーンのドットは同社の車両を表している。ゴールドで未来社会を表現し、そこに存在するすべての要素が多様性をもってランダムに「集まる」「つながる」ことを表現したとのこと。
新造車両30000A系は7月22日以降、中央線(コスモスクエア~長田間)をはじめ、相互直通運転を行う近鉄けいはんな線(長田~学研奈良登美ヶ丘間)でも運行される。