歌手の吉田拓郎が29日、ラジオ番組『垣花正 あなたとハッピー!』(毎週月~木8:00~11:30)に生出演し、“独りぼっち”との向き合い方について語った。

  • 左から垣花正アナウンサー、吉田拓郎 =ニッポン放送提供

ニッポン放送にて、月1回のレギュラー番組『吉田拓郎のオールナイトニッポンGOLD』を担当している吉田。番組がスタートした2020年4月はコロナ禍ということもあり、自宅からのリモート収録で放送してきた。2年4カ月ぶりに同局を訪れた吉田は、「やっぱりラジオ局の空間はいいね」と改めて実感したようで、親交のある垣花アナとの再会を喜んだ。

この日は、自身がラストアルバムと位置づける『ah-面白かった』の発売日。コロナ禍での制作やレコーディングを振り返る中、自身の人生観に踏み込む場面もあった。30代の頃から“独り”であることについてよく考え、ステージ上でもファンに向けて語り続けてきたという。

吉田は、「自分の人生の中で時々、自分はなぜ独りなのか、と考える。それは癖ではなく、実感として、人間はいつも徒党を組んで、肩を組みながら歩く生き物ではないと思う」と告白。さらに、「人間は独りで産まれてきて、独りで消えていく、そんな人生観がある。時々、親友ができたり、盟友ができたり、仲間ができたりして、ワイワイするんだけど、結局は独りで産まれてきて、独りで旅に出る。それが人間の一生なんだと思う」と述べ、「感覚として、自分は独りであることがわかれば、決して独りであることは寂しいものではない」と前向きな見方も示した。

そして、「独りだから、何かに挑戦できる。独りだから、誰と仲良くなるかを自分で選べる。独りだから、恋人が欲しい。独りだから結婚したい、子供も欲しい。これらのことは、自分が独りであるということが根底にある。独りでいるという感覚がないと、人間は勘違いした道を歩き出してしまう気がする」と、人生における“独り”の重要性を説いた吉田。

最後に、垣花アナから、「吉田拓郎さんのかっこよさは持って生まれたもの?」と問われると、「そういう部分はラジオが育ててくれた。僕はラジオに育てられたと思っている」とラジオへの思いも伝えた。

なお、『吉田拓郎のオールナイトニッポンGOLD』の次回放送は7月8日(22:00~)。アルバムのリリースを受けて、今の吉田の心境が語られる予定だ。