近年、国内で急成長しているリユース市場。SDGsへの意識の高まりが社会に広がる中、使わなくなったものを買取専門店などに売って有効活用しようという人が増えているようだ。

そんな中、"令和のカリスマギャル"本間華が2022年5月にエニワン社を立ち上げ、買取専門店「いくらや」をオープン、フランチャイズ展開をしていくことが発表された。モデル・タレントとしてテレビや雑誌などで活躍している一方、アパレルブランドのブランドディレクター兼プロデューサーを務め、コスメブランドをプロデュースするなど、ビジネスの手腕も評価が高い彼女。多忙な日々を送っている中で、なぜ今回起業に至ったのかだろうか。そこには、同世代の若者たちへ対する熱い思いがあった。

  • エニワン代表取締役 本間華氏

■価値を受け継ぐ事業で社会貢献を

――ブランドをはじめとした品物を買取る買取専門店「いくらや」を開業とのことですが、華さん自身は買取専門店を利用したことはあったんですか?

実は、この事業を始めることになるまで利用したことがなかったんです。というのも、それまでは「ものを売る」ということに「お金に困ってるの?って思われたら嫌だな」という勝手なイメージがあったんです。でも、実際に買取専門店で自分の持ち物を売ったことをきっかけに、数回使っただけで使わなくなってしまったものってもったいないな……と。その人にとって必要ないものでも必要とする誰かが使ってくれたら、そのもの自体が新しい価値を持つのではと思ったんです。それってSDGsにも繋がるのはもちろん、社会貢献にも繋がるんじゃないかなって考えました。

――社会貢献のために起業したい、という気持ちがあったということでしょうか。

そうですね。私はやっぱり社会に貢献できる仕事をしたいと思っています。これまでやってきたアパレルや化粧品のお仕事も、今までにないものを作って、みんなにもっときれいになってもらえたらと、自分なりの社会貢献としてやってきました。今回の買取専門店におけるリユースの仕組みも、社会に新たな価値を生み出すことになると思ったのがきっかけの1つです。

でも、若い人たちはこれまでの私がそうだったように、買取専門店とかにあんまり行かないと思うんですよね。かと言って高いブランド品をネットで売るのってちょっと怖いから、使わないままタンスの奥にしまっていることもあると思うんです。ただ、今回私が立ち上げた「いくらや」は、みんなが入りやすいお店づくりにすることで、若い人たちに利用してもらえたらと思っています。そうすることで、若い人たちにもリユースやSDGsの考えが浸透して、社会貢献の輪がより広がっていくのではと思っています。

■同年代へ正しいお金の稼ぎ方を伝えたい

  • 力強く自身の思いを語る

――現在、華さんは芸能活動をはじめ、さまざまなお仕事を手掛けていますよね。多忙な中で新たに起業しようと思ったのは、他にも理由があったのでしょうか。

今、化粧品とアパレルの仕事をしているのですが、芸能人の自分が発信することで商品は売れていると思います。でも、買取専門店というビジネスは、いくら芸能人で有名だとしても、うまく行くものではないと思っています。これまでとは違ったチャレンジをして、新たな自分の柱を作りたいと考えています。あと、ギャルで学歴がない私でもこんなことができるんだよというのを、若い人たちに届けたいな、という思いもありました。

――華さんも22歳とお若いですが、特に若い人たちに届けたいというのはなぜなんですか?

最近、10代~20代の人たちの「お金の稼ぎ方」があやふやだなって思うんです。今の時代、ネットを見ていると「なんでこの子たちこんなに稼いでるの?」ということも、すごく多いんですよね。中には詐欺など正当ではないお金の稼ぎ方もあるじゃないですか。若い人が悪質なお金の稼ぎ方に巻き込まれて、「よくわからないけど儲かっちゃった」というのはすごく怖いことだと思うんです。

――確かに、昨今ニュースでなどで問題になっていることも多いですね。

そうなんです。私は、若い人たちにもっと正しいお金の稼ぎ方を知ってほしいなと。将来性のない目先のお金に目がくらむのではなく、本心から自分が頑張れて楽しいと思えることを仕事にして、稼いでほしいんです。自分も一時期SNSで稼いでいたことがあるんですが、「一生このアプリってあるのかな? 10年後にはなくなっているかも……」など、疑問に感じていたんです。その経験から人や仕組みに依存せず、自身でお金を得るためのスキルを身に付ける必要があると思いました。

――17歳でアパレルショップの店長を経験するなど、努力して収入を得ることの大切さを知っているからこその言葉ですね。

そうですね。私は中学を出て15歳で社会人デビューして17歳で店長になったのですが、その当時は「若いうちにこういうことをしていたい」という目標と、「若いけどすごい!」ってまわりに言わせたいという思いを持っていました。「17歳で店長」っていう肩書が欲しくて、売り上げを作るために接客も磨いたし、納品も雑用も全部やった上で店長になったんです。もちろん、自分より年上の人を育てなければいけなかったりとか、人間関係も難しかったり、大変でもありました。

■自らが「正しく稼げる環境」を創り出す

  • 大変さも笑顔で語る

――輝かしい経歴の裏にはさまざまな苦労もされていたんですね。そんな大変な状況下でモチベーションを保ち続けることができたのはどうしてですか?

焦りがあったんです。私は中学を卒業してアルバイトから始めていたので、まわりの同年代の人たちが高校を卒業するまでに店長になっていたかったんです。高卒という肩書をもらえない分、その人たちが持っていない"何か"を持っていたいという気持ちがありました。15歳で始めて、17歳で店長になるって2年しかないんです。毎日全力で遊んでもいましたが、その分毎日がむしゃらに仕事もしていました。18歳まで働いていたんですけど、その当時必死に仕事をしていたことが今に繋がっていると思います。

――そうだったんですね。ただ、華さんのようにモチベーションを保ち続け、自分で新しいビジネスを立ち上げるというのは非常にハードルが高いと思います。誰でもできることではないと思うのですが……

環境がそうさせているんじゃないかと思います。私は、偶然にも仕事の大切さや面白さ、お金の稼ぎ方を知れる環境にいたんですが、そういう環境がない人もいるのかなと。でも、環境さえあれば頑張れる人もいると思うんです。だから、こういうお金の稼ぎ方があるんだよっていうことを伝えたいですし、私がそういう場所と機会を提供したいなと。もちろん、挑戦をするなら「お金を稼ぎたい」「お客様を喜ばせたい」という情熱と努力は必要です。ただ、買取専門店というビジネスモデルは、高い学歴や高度な専門知識がなくても成功できると考えています。

――成功とは、どれぐらいの売上または収入を想定しているのでしょうか?

意外と知られていないのですが、買取専門店というビジネスモデルは、1日3~4名の来店があれば年商1億円も可能です。

■努力した人が報われる未来を目指して

――すごいですね。それで全国でフランチャイズ加盟店を募集し、若者が活躍できる環境を創出していくのですね。では、華さんはどのように関わるのでしょうか?

オープンした店舗には、実際に応援しに行って背中を押したいと思いますし、もし「私もやりたいけどどうかな……」って迷っている人がいたら、InstagramなどのDMで私が直接相談に乗ります。私みたいなギャルでもできるんだよっていうことを発信していくと同時に、不安に思っている人の後押しができたらと思っています。

  • 社員らとともに

――そこまでやってくれるんですね。驚きです。ちなみに、店舗のデザインなどは、もうイメージをされていますか?

親しみやすさは欲しいなと思っています。よくある買取専門店の、ハイブランドがバーンと置いてあるようなイメージよりは、子どもでも間違えて入っちゃうんじゃないかっていうぐらい、楽しそうでポップな感じにしたいなって。自分的には全体的に明るくて、いやらしさがない感じにしたいです。「いくらや」は、若い人に向けて始めるプロジェクトなので、女の子でも「これなら私もやりたい!」って思えるような、可愛らしいお店にできたらいいなと思っています。

――改めてこのプロジェクトを始めることに、どんな目標・夢を持っていますか?

今、若い社長も多くいると思うんですけど、その中でも最前線に立てればいいなと思います。また、今の10代~20代の人たちが将来を不安視しながら仕事をするのではなく、仕事を楽しみつつ自分が稼ぐ収入にも満足しながら、プライベートも仕事も充実した生活が送れる環境を提供できたらと思います。もしチャレンジしたいと思っている人がいれば性別や年齢問わず、ぜひみなさんいらっしゃってください。私と一緒に挑戦をしていきましょう。