丸亀製麺が“うどん用のからあげ”を開発!? かしわ天と何が違うのか、実際に食べ比べたら……

「からあげブーム」が続いている。今やあちこちにテイクアウトの人気店が出現し、いつでも気軽に美味しいからあげが食べられるようになった。その影響でからあげ自体のレベルが年々上がりつつあると同時に、日本人のからあげへのハードルも上がっていると言える。

そんな中、あの丸亀製麺が「うどんのためのからあげ」を開発したとのニュースが。うどんのためのからあげだと……?一体それが何を意味するのかはよくわからないが、無性に気になるではないか。ということで、さっそく食べに行ってみた!

「鬼おろし鶏からぶっかけうどん」をオーダーすれば食べられる!

うどんのために開発された唐揚げは、期間限定メニュー「鬼おろし鶏からぶっかけうどん」で味わうことができる。このうどんは夏の冷やしうどんシリーズのひとつ。つまり、からあげは温うどんではなく、冷うどんとともに味わうことになる。からあげだけ存在が浮かないのかな……?

ちなみに、丸亀製麺が過去にからあげをメニュー化したことはないらしい(一部店舗を除く)。満を持しての登場となれば、否が応でも期待が高まるではないか。

ということで、さっそく注文。「鬼おろし鶏からぶっかけうどん」とご対面!

ほほう〜。大きなからあげが3つもドドンッと乗っている。他にも、大根を粗めにおろした「鬼おろし」がこんもりと乗せられており、味の染み込んだナスの揚げびたしもトッピングされている。冷やしうどんというとサッパリ食べられそうなイメージが先行するが、これはかなり食べごたえがありそうだ。

それではまず、さっそくからあげから一口。いただきます。

う〜ん、ジューシー。衣は結構な厚みがあり、ザクザクとした食感が楽しめる。鶏肉はモモ肉を使用しているようだ。ニンニク醤油の風味がよく効いていて、肉の柔らかさと衣の硬さのバランス感がいい。かかっているタレは“特製ぽん酢だれ”で、甘じょっぱさと酸味が癖になる。

では、うどんとの相性はどうか。うどんをズルズルズルっと勢いよく吸い、すぐさまからあげをパクリ。

なるほど!これは美味しい。うどんはいつもどおりツルツル&もちもち。冷水でギュギュッと締められていて、コシの強さが際立っている。これぞ全国的な人気を誇る丸亀製麺クオリティである。つゆは濃いめで、キリッとした醤油の味わいと大根おろしのさっぱりした酸味、苦味が混じっていてとても美味しい。

そして、うどんとからあげを一緒に食べてみてわかったが、うどんのつゆがからあげに染み込んだときに、初めてこのからあげは完成するのではないだろうか。そう考えたくなるほどに、よく合っている。

ちょっと試しに、からあげにつゆを吸わせて、鬼おろしをこんもりと乗せて食べてみると……

やっぱりそうだ。つゆ、鬼おろしと絡み合ったときのからあげは他ではなかなかお目にかかれない味わいである。鬼おろしのジャクジャクとした食感も清涼感があって素晴らしい。揚げたてで温かいからあげに、ひんやりしたつゆを染み込ませて食べたときのコントラストもグッド。さすが丸亀製麺、細かなところまでよく考えていらっしゃる!

ダメ押しで、丸亀製麺の定番メニューである“かしわ天”と食べ比べてみよう。丸亀製麺ユーザーはもちろんわかっていると思うが、かしわ天とは鶏肉の天ぷらのことで、もともとは香川県特有の言い回しだとされている。ちなみに、今回の丸亀製麺が開発したからあげの味付けは、かしわ天と同じにんにく醤油ダレを使用しているそうだ。

食べ比べてみると……

確かに肉の風味は同じだ。相変わらず美味い。ただ、かしわ天のほうは胸肉を使っているので、肉質は全然違う。かしわ天もかなり柔らかいが、モモ肉を使用したからあげのほうが、柔らかさと弾力に優れ、コシの強いうどんとの相性もいい印象だ。

そして当然ながら衣の違いも大きい。天ぷらの衣はからあげ以上につゆをよく吸収するが、冷うどんのつゆは温うどんのつゆよりも濃いので、鬼おろし鶏からぶっかけうどんのつゆに浸して食べるとちょっとしょっぱさが目立ってしまう。それに対し、からあげのほうはつゆをちょうどいい塩梅に吸収する。これ、めっちゃいいじゃん。

ナスの揚げびたしもしっかりと出汁の味わいが染み込んでいて、うどんによく合っていた。全体的にクオリティの高い一杯である。