本の要約サービス「flier」を運営するフライヤーは、2022年上半期におけるビジネス書の人気ランキングTOP10を6月15日に発表した。ランキングは「flier」の有料会員を対象に、スマホアプリおよびウェブのアクセス数(紹介書籍の要約閲覧数)を合算し順位付けている。集計期間は、2021年12月1日~2022年5月31日。

1位は『できる人は、「これ」しか言わない』(大塚寿、PHP研究所、2021年)、2位『面倒くさがりの自分がおもしろいほどやる気になる本』(内藤誼人、明日香出版社、2020年)、3位『人は聞き方が9割』(永松茂久、すばる舎、2021年)、4位『やる気に頼らず「すぐやる人」になる37のコツ』(大平信孝、かんき出版、2021年)、5位『バカの壁』(養老孟司、新潮社、2003年)、6位『「すぐやる人」と「やれない人」の習慣』(塚本亮、明日香出版社、2017年)、7位『うまくいっている人の考え方 完全版』(ジェリー・ミンチントン・弓場隆(訳)、ディスカヴァー・トゥエンティワン、2013年)、8位『大人の雑談力』(桐生稔(監修)、リベラル社、2021年)、9位『史上最高にわかりやすい説明術』(深沢真太郎、秀和システム、2021年)、10位『1分で話せ』(伊藤羊一、SBクリエイティブ、2018年)。

「flier(フライヤー)」では要約を通じて、過去のロングセラーを新たな読者に届ける取り組みにも注力しており、TOP10入りした書籍には定評あるロングセラー本も多くランクイン。2003年に刊行され平成で一番売れた新書である『バカの壁』(養老孟司、新潮社)が5位に入っていることも特徴的な結果となった。

ランキングの発表にあたり、同社は「新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言やまん延防止等重点措置に最後まで振り回された2021年でしたが、迎えた2022年、この半年間で『日常』はほとんど戻ってきています。一方で、多くの企業にとっては新しい取り組みであったテレワークやリモート会議なども、その便利さから、『日常』にしっかりと組み込まれているでしょう。『いつでも、どこでも働ける社会』がこの先も続いていくことを見越して、しっかり順応しようとしている前向きな意思を感じるラインナップでした。」と分析している。

また1位を『できる人は、「これ」しか言わない』が受賞したことに関しては、出版元のPHP研究所 ビジネス教養出版部 吉村健太郎さんから「話し方の本は星の数ほどありますが、本書の特徴は「とにかく実際の会話例を『これでもか!』というほど盛り込んだ」ことです。何しろ著者の大塚さんは「1万人にインタビューした男」です。それに加えて今回は、月刊ビジネス誌『THE21』の読者の方々からも「実際に言った/言われた印象深い言葉」を募集しました。そのため、極めてリアルな一冊になっていると思います。もし本書をお手に取ったらぜひ、巻末の「フレーズ集」をご覧いただきたいと思います。本の中に出てくる実際のセリフをテーマごとにまとめたもので、眺めるだけでもけっこう楽しめるはずです。本書が話し方に悩む皆様のお役に立てることを願っております。」とコメントを寄せた。

また今年も「上半期ランキング」と連動した書店フェアを、イオングループの「未来屋書店」と組んで、全国33都道府県の計101店舗で開催する。各書籍のPOPに付けたQRコードをスマートフォンで読み取ると、通常は有料の要約文を無料で「立ち読み」することも可能。開催期間は7月10日から各店で順次開始し、9月9日まで行う予定。