ビジネスパーソンが“今読むべき本”を厳選し、要約してそのエッセンスを伝える「flier(フライヤー)」。最新のトレンドを学んだり、読みたい本を見つけたりするためのツールとして、累計93万人のユーザーに活用されています。

この記事では、flierを利用する意識の高いビジネスパーソンの中でも特に、20代~30代のユーザーが今、リアルに読んでいる本とその傾向を紹介します。同世代のビジネスパーソンは今、どんな本を読んでいるのでしょうか?なぜその本が選ばれたのでしょうか?気になった本があれば、ぜひチェックしてみてくださいね!

ストレスは溜めない!

5月、20代~30代に一番読まれたのは、誰にとっても身近なストレスについて書かれた『ストレスの9割はコントロールできる』(鎌田敏、明日香出版社)です。ストレスを溜めないための考え方や行動習慣、ストレスへの対処法、心身を整えるコツなどがまとめられた本です。

ストレスを溜めない思考法のオススメとして挙げられるのは、「自分をほめること」。今日はこんなことを頑張った、Aさんに喜んでもらえた…と、自分のいいところをほめることで自己肯定感が高まり、ストレスから少しずつ解放されていきます。

新年度がスタートしてから二ヶ月が経ち、環境の変化でストレスが溜まりやすい時期、ぜひ本書で心を軽くしてみてはいかがでしょうか?

無駄を減らす時短会議

2位は『トヨタの会議は30分』(山本大平、すばる舎)でした。著者がトヨタで身に付けた仕事術を余すところなく紹介しています。

本書のタイトルにもあるように、トヨタでは「会議は30分」が徹底されているといいます。最初から1時間で会議を設定してしまうと、本来30分で済む会議にも1時間かけてしまうーー。「基本を30分とし、必要があれば最大30分まで延長」というルールを設けることで、出席者全員に時間が限られているという意識が徹底され、効率的な時間の使い方ができるのだといいます。

タイムマネジメントというと難しく聞こえるかもしれませんが、日々の会議の時間を改めるだけで、驚くほどの時間を捻出することができます。細かな見直しが業務効率に効くので、ぜひ試してみてください。

人生は短いのか、人生を短くしているのか

3位は、『人生の短さについて 他2篇』(セネカ、中澤務(訳)、光文社)でした。本書には古代ローマの哲学者セネカの三つの文章を収録しています。哲学と聞くと、一見難しく感じるかもしれませんが、現代の私たちにも役に立つ言葉をたくさん見つけることができます。

タイトルにもなっている、知人に宛てた手紙である「人生の短さについて」では、仕事に追われる日々から身を引いて閑暇な生き方をするようアドバイスが贈られています。

便利な道具に囲まれてさまざまなかたちで時間を節約できるようになったはずの現代人は、むしろ節約した時間をまた別のかたちで費やし、ますます多忙になっています。時間のリズムが加速した生活を送る私たちが、本当の意味で人生の時間を充実させるために必要なものは何かと考えさせられます。

すぐに実践に移せるスキルを教えてくれるビジネス書から学ぶのも良いですが、『人生の短さについて 他2篇』のように、時には人生の本当の豊かさに気づかせてくれる書籍に触れてみませんか。

ビジネス書から、ビジネスのヒントを得よう

今回も、現在の自分の姿と向き合い、さらなる成長を遂げようとするビジネスパーソンの姿が見えるようなランキングとなりました。

本の要約サービスflierには、他にも、ビジネススキルを磨きたいときや自分とじっくり向き合いたいときに役立つ書籍が多くそろっています。5月のランキングでは、『習慣超大全』(BJ・フォッグ、須川綾子(訳)、ダイヤモンド社)や『「後回し」にしない技術』(イ・ミンギュ、吉川南(訳)、文響社)、『実力も運のうち 能力主義は正義か?』(マイケル・サンデル、鬼澤忍(訳)、早川書房)などがベスト10にランクインしました。

来月はどのような本が注目を集めるのか、楽しみにしていただければ幸いです。