6月19日からWOWOWで放送&配信スタートする『連続ドラマW 松本清張 眼の壁』(毎週日曜 22:00~全5話※第1話は無料放送)の完成報告会が30日、都内で行われ、小泉孝太郎、泉里香、薮宏太、陣内孝則、内片輝監督が出席した。

  • 左から薮宏太、泉里香、小泉孝太郎、陣内孝則、内片輝監督

ベストセラー作家・松本清張が『点と線』に次いで発表し、社会派推理小説の起点にもなった『眼の壁』を、没後30年記念としてWOWOWが待望の連続ドラマ化。白昼の銀行を舞台に、巧妙に仕組まれた手形詐欺事件の隠された真実に迫る。主演の小泉が演じるのは強い正義感を持ち、手形詐欺の真相を追いかける萩崎竜雄。事件の鍵を握る「謎の美女」上崎絵津子を泉里香、萩崎の親友で共に真相を追う新聞記者・村木満吉を上地雄輔が務め、巧妙な手形詐欺で主人公らを翻ろうする堀口勝を薮宏太、萩崎の会社が資金繰りに苦しんでいる折に彼の先輩・関野に助け舟を出す山杉商事の社長・山杉喜太郎を陣内孝則が演じる。

WOWOWでのドラマ主演は2015年放送の『死の臓器』以来、7年ぶりとなった小泉。「本当にやり甲斐のある作品でうれしかったですし、松本清張さんの『眼の壁』に出演できるなんて本当に光栄に思いました」とオファーされた時はうれしかったそうだが、「萩崎は苦しくなるんですよ。僕に関わる皆さん、台本を読んでいる時からゾクゾクするんです。何を信じて進んで行けばいいのか、その苦しさは他のドラマではなかなかないですね」と撮影に入ってからは覚悟を持って臨んだという。

その甲斐あって「今ものすごく達成感や満足感に包まれています。素晴らしい作品に出合えたことを本当に心から感謝しています」とやりきった様子だった。小泉が演じる萩崎を翻ろうするホステスを演じた泉は「絵津子はミステリアスで謎に包まれた女性です。そういうところを感じながら演じました」と振り返り、小泉と至近距離で撮影したダンスをするシーンは「終始ドキドキしてました」と緊張したという。一方の小泉は全体的に撮影が大変だったせいもあって、「唯一そこが癒やされました(笑)」と泉に感謝しきりだった。

普段は嘘が付けないタイプだという薮は、手形詐欺の実行犯を演じている。「Twitterでファンの方がどう反応しているのかエゴサーチしました。『薮ちゃんが詐欺師できるわけないじゃん』みたいに書いてあって、これはちょっと頑張んなきゃと思いました」とファンの否定的な声にやる気がみなぎったという。続けて「変な言い方でですが、人を騙すのって楽しいなって思いました」と充実感をにじませた。

この日は欠席したが、小泉扮する萩崎の親友で共に真相を追う新聞記者・村木満吉役の上地雄輔がビデオレターで出演。上地とはプライベートでも3歳の時から親しくしているという小泉は「雄輔は本当に特別な存在。今回の親友役はお互い甘えが出そうで不安でしたが、雄輔の存在に救われました。雄輔とこういう社会派のドラマで親友役を演じられて心から感謝しています。撮影が終わってから雄輔に『本当にありがとう』と心から言ってご飯をおごりました」と上地の支えに感謝の言葉を口にしていた。