小説家の燃え殻氏による書き下ろし、成田凌主演によるHuluオリジナル『あなたに聴かせたい歌があるんだ』(全8話・Hulu独占配信中)の第一話冒頭映像が24日、公開された。

  • 荻野(成田凌)が登場するカラオケスナック

同作は、デビュー作『ボクたちはみんな大人になれなかった』(新潮社)がベストセラーとなった燃え殻氏による、映像化のための書き下ろし新作。17歳と27歳に人生の分岐点を迎えた者たちが抱く夢と葛藤、そして後悔を描き、正解が出づらい現代社会を痛々しくも瑞々しく映し出している。

今回公開された映像では、「夢だった役者の道を諦めた」という荻野(成田凌)の一言から始まり、10年前と今の登場人物たちの寂しげな表情が次々に切り取られる。

無造作に捨てられたサンタ帽、出しっぱなしの装飾、ちょうどクリスマスが過ぎてすぐの冷たい風が頬をさす年の暮れ。行き交う人混みに紛れて勤め先へと向かう気の抜けた荻野の背中と、そんな荻野とまるでリンクするかのように人々に蹴られながら足元を転がる空き缶。

次の一歩を踏み出した瞬間、空き缶が荻野の靴の裏にぴったりはまってしまう。思わずその場でおたおたしてしまう荻野に「邪魔だよ」と冷たく吐き捨てる中年のサラリーマン。靴裏からなかなか外れない空き缶にうんざりしながらも、それをはめたまま荻野はまたとぼとぼと歩き続けるのだった。

そして場面が変わり、ネオンが輝く夜の飲み屋街。会社の上司に付き合い訪れた一軒のカラオケスナックで、過去の後悔を捨てきれない荻野は人生最大の決意を固めることになる――。

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