NHKの連続テレビ小説『ちむどんどん』(総合 毎週月~土曜8:00~ほか)でヒロイン・比嘉暢子役を演じる黒島結菜。暢子の子供時代を稲垣来泉が演じたが、1週目のファーストカットで黒島がいち早く登場し、ヒロインとしてのフレッシュな存在感を発揮。そしていよいよ第3週より本格登場する。重責のヒロインを務める黒島に、自身と共通点も多いという暢子役について話を聞いた。

  • 『ちむどんどん』で主人公・比嘉暢子を演じる黒島結菜

黒島の朝ドラ出演は、『マッサン』(15)、『スカーレット』(20)に続いて3度目。沖縄県糸満市出身の黒島は「朝ドラのヒロインということの特別感よりも、地元・沖縄の作品に出演できることがうれしかったです」と喜びを語る。

ヒロインならではの感想を聞くと「ずっと出ているなと。スケジュールを見たら『暢子、暢子、暢子』とあって、やっぱりそうかと」とおちゃめに笑う。「でも、大変なことは今のところなくて、時間が遅くなって疲れたなあとなる時もありますが、みんなと一緒なので、『頑張ってやりましょう』みたいな団結力が出てくるのがまた面白いです。だから、大変だなと思ってもそれを上回る何かがあるので、楽しめています」

『ちむどんどん』は、沖縄の本土復帰50年を迎える沖縄本島北部のやんばる地域を舞台に、沖縄料理に夢を懸けるヒロインと4兄妹や家族との奮闘を描く物語。主人公の暢子は、やんばる地域に生まれ育った、明るくて活発で、おいしいものが大好きな少女だ。

暢子役を演じるにあたり「おいしいものをおいしく食べる」ということに一番こだわっているそうだ。「食べるシーンは、台詞があると少し遠慮して小さめのひと口になりがちですが、今回はあまり遠慮せずに、取った量をそのまま食べるという感じでやっています。だから、もぐもぐしながら台詞を言うシーンもいっぱいありますが、それはそれで暢子っぽくていいかなと。あとは、うれしい時や楽しい時に、飛んだり跳ねたりするシーンも思いっきりやろうと思っています。今回、10代から30代ぐらいまで演じますが、例えば25歳なら少し落ち着いているのかなと思っても、暢子ならそれを全身で表現すると思うので」

ロケでは食欲旺盛になるそうで「撮影なのに、素の自分のように遠慮なく食べています。現場に入ると頭を使うので、すぐにお腹が空いちゃうんです。食べないとエネルギーが出ないことを、朝ドラに入って実感していて、やっぱり食べることは大事だなと思い、ちゃんと食べるようにしています」

暢子の性格については「おいしいものが大好きで、運動が得意で、ご飯を作るのも好きな子です。元気な女の子で、みんなに愛される力のある子なのかな」と捉えている。自身との共通点については「おいしいものが好きなところは一緒です。また、私も運動が好きで、走るのが得意なので、そういうところは暢子と同じです。性格は、暢子ほど明るくはないですが、意外と近い部分が多いかもしれません」

また、暢子のように朗らかな元気キャラを演じるのはとても楽しいという黒島。「私自身は普段、あそこまで自分の感情を出すことがあまりないのですが、暢子役を演じていると、いい意味で引っ張られます。楽しくて元気な暢子の性格が、プライベートにもちょっと影響し、人見知りが少なくなったりして、すごくいい影響を役からもらえている気がします。そういう意味では、こういう明るくて前向きなキャラクターを演じると、良い面がいっぱいあります」