ただいま好評放送中の『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』は、スーパー戦隊シリーズ第45作『機界戦隊ゼンカイジャー』(2021年)に続く、シリーズ第46作。人間ヒーロー+ロボットヒーロ4人で構成されるという異色のヒーローチームだったゼンカイジャーの後を受けたドンブラザーズは、5人のヒーローの“個性”の違いに着目。出身も性格も現在置かれている境遇もバラバラな5人が、いかにして団結や友情をはぐくみ「スーパー戦隊」として完成していくのか。第1話からすでに数回のエピソードを重ねたが、そのストーリーはこれまでのスーパー戦隊シリーズには見られなかった「意外性」要素だらけ。それだけに、今後の展開が気になるところだ。

  • 柊太朗(とうたろう)。2000年生まれ、北海道出身。ユニ・エンタテインメントに所属し、ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズンなどに出演。広告モデルやCM、ミュージックビデオでも活躍する。2022年『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』のイヌブラザー/犬塚翼役でレギュラー出演。 撮影:大門徹

『ドンブラザーズ』単独インタビュー、今回はイヌブラザー/犬塚翼を演じる柊太朗(とうたろう)が登場。183cmの長身を誇る彼が、アバターチェンジ(変身)すると、なんと身長100cmの小柄なイヌブラザーになるというミスマッチぶりが、特撮ファンの注目を集めた。クールな翼のカッコよさと、可愛く元気に戦うイヌブラザーの魅力をいかに引き立たせるか、今後の抱負を語ってもらった。

――オーディションでイヌブラザー/犬塚翼役が決まったと知らされたときのお気持ちはいかがでしたか?

幼いころ、親と一緒に観ていたスーパー戦隊シリーズですから、それはもううれしかったです。特撮作品はこの世にたくさんありますが、スーパー戦隊がいちばん好きなんです。決まったときはすぐ家族に集まってもらって、テレビ電話で報告しました。超ドヤ顔で(笑)。

――子どものころはどんな「スーパー戦隊」が好きでしたか。

『魔法戦隊マジレンジャー』(2005年)や『特捜戦隊デカレンジャー』(2004年)が大好きでした。特に好きなのはデカレンジャーの長官、ドギー・クルーガーが変身した「デカマスター」でした。今回、僕の役がイヌブラザーに決まったので、「犬」つながりでデカマスターには縁を感じています(笑)。

――玩具の思い出などはありますか。

デカレンジャー関連はだいたい買ってもらっていて、毎日遊んでいました。思い出に残っているのは変身アイテムの「SPライセンス」です。ジャッジメントタイムといって、「○」か「×」がランダムに表示されるのですが、これがとっても楽しくてずっと遊んでいたんです。

――柊太朗さんはドンモモタロウ/桃井タロウ役の樋口幸平さん、サルブラザー/猿原真一役の別府由来さんとともに180cm越えの長身ですが、イヌブラザーは歴代「スーパー戦隊」ヒーロー(レギュラーメンバー)の中でも異例中の異例というべき小ささですね。最初にイヌブラザーのビジュアルを知ったときは、どう思われましたか。

最初に「これがイヌブラザーです」って聞いたとき、驚きました(笑)。でも、見ているうちにだんだん「可愛くていいじゃないか」と、愛着がわいてきました。

――柊太朗さんは、犬はお好きですか。

好きなんですけど、少しアレルギーがあります(笑)。

――ご自身がヒーローに「向いている」と思える要素はあると思いますか?

これまでサッカーを10年、水泳を10年間やっていて、運動神経は良いほうだと思うので、ヒーローを演じる上で必要な体力、運動能力の部分はクリアしているんじゃないでしょうか。

――メンバーの5人はとてもチームワークがよい印象です。みなさんがひとつにまとまったな、と思える出来事はありますか。

みんな集まって最初に何かをやったというのは、オープニングダンスの練習だったんです。僕を含めて、みんなダンスはほとんど未経験で、お互いに切磋琢磨しながら「ここはこうしたほうがいいんじゃない」とか話しながら、練習していました。みんなで一つの目標に向かって頑張ると、団結力がつきます。合計すると10時間くらい、しっかりと練習を頑張ったぶん、出来上がったダンス映像は良い出来栄えになったのではないかと思っています。

――紹介映像の中で「逃亡者」と言われている犬塚翼とは、どういう人物なのですか。

最初の段階から明かされていない「謎」の多い男です。なぜ警察に追われているのか? どうして逃げ続けているのか? その理由はエピソードを追うごとに明かされていくと思います。今はただ逃亡者であることしかわからない状態で、まるで刑事ドラマのように警察の目から逃げ続けています。僕が思っている犬塚翼像は、“信念のある男”。目的を果たすためなら手段を選ばない覚悟があり、どんなことでもやるぞというたくましさが特徴です。まっすぐではなく、少しナナメに構えたヒーローを表現したいですね。