4月に入り、この春から新社会人になる、という人もいるだろう。これまでは親がかりだったのが、これからは一人前の社会人として多くのことを自分自身の責任のもとで行わなければならない。さまざまな種類がある保険も、その一つ。どんな保険に入ればいいのか、迷ってしまうという人も多そうだ。

そこで今回は、社会人としての少し先輩である20~30代のマイナビニュース男女会員401人を対象にアンケート調査を実施。「入って良かった保険・必要がなかった保険」などを聞いた。

  • 入って良かったと思う保険はなに?

Q.学生から社会人になるタイミングで保険に加入しましたか?

「はい」(54.0%)
「いいえ」(46.0%)

Q.どんな保険に加入しましたか? 加入したものをすべてお選びください(複数選択可)

1位「医療保険」(72.8%)
2位「死亡保険」(41.5%)
3位「がん保険」(23.6%)
4位「自動車保険」(15.9%)
5位「個人年金保険」(14.4%)
6位「就業不能保険」(10.3%)
7位「積立保険」(8.7%)
8位「女性保険」(7.2%)
9位「火災保険」(5.6%)
10位「バイク保険」(3.6%)
10位「その他」(3.6%)
12位「介護保険」(2.6%)
13位「学資保険」(2.1%)
13位「認知症保険」(2.1%)

Q.入って良かったと思う保険をすべてお選びください(複数選択可)

1位「医療保険」(49.2%)
2位「死亡保険」(22.1%)
3位「特にない」(21.0%)
4位「自動車保険」(14.9%)
5位「がん保険」(11.8%)
6位「個人年金保険」(11.3%)
7位「就業不能保険」(9.7%)
8位「積立保険」(6.7%)
9位「火災保険」(5.1%)
10位「バイク保険」(4.1%)
11位「女性保険」(3.6%)
12位「学資保険」(2.1%)
12位「認知症保険」(2.1%)
14位「介護保険」(1.5%)
14位「その他」(1.5%)

Q.前問で回答した保険に入って良かったと思う理由について教えてください(自由回答)

■「医療保険」

・「使ったことはないが、もしもの時のために備えてる安心感がある」(38歳女性/精密機器/事務・企画・経営関連)
・「健康診断で経過観察のものが出てきたため、若い時から入っていたほうが入りやすい」(33歳女性/家電・AV機器/事務・企画・経営関連)
・「かかってはいないが、新型コロナに対しても保証してくれる追加措置があったから」(39歳男性/レジャーサービス・アミューズメント・アート・芸能関連/販売・サービス関連)
・「現在は既婚者ですが、社会人なりたての頃は独身でしたので、生命保険には加入しませんでした。一方で、病気になるリスクは当然あり得るので、医療保険には加入しました。幸い保険を使うような病気には現時点ではなっていませんが、加入したことで、安心して仕事に取り組めるので入ってよかったと思っています」(38歳男性/官公庁/公共サービス関連)

■「死亡保険」

・「今まで良かった点はないが、もしもの時に必要だと思う」(22歳男性/旅行・観光/販売・サービス関連)
・「死亡事故とかならないように保険に入ってよかった」(36歳男性/その他/メカトロ関連技術職)
・「社会人としての意識が高まったから」(39歳男性/サービス/専門職関連)

■「自動車保険」

・「交通事故の際に、たいへん助かりました」(35歳男性/農林・水産/公共サービス関連)
・「物損事故をしたとき対応をしてもらえた」(34歳男性/教育/専門サービス関連)
・「自動車事故は起こしていませんが、飛び石でフロントガラスが割れて、等級据え置きでガラスの修理が保険で行えたため」(39歳男性/その他電気・電子関連/メカトロ関連技術職)

■「がん保険」

・「いざというときに役に立ちそうだから」(34歳男性/その他電気・電子関連/事務・企画・経営関連)
・「会社が提携している保険会社なので、毎月の掛け金が安く給料からの天引きなので助かっている」(38歳男性/流通・チェーンストア/販売・サービス関連)

■「個人年金保険」

・「将来の備えができるから」(29歳男性/官公庁/公共サービス関連)
・「着実に貯まっていってるから」(37歳女性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
・「年金は、いま入るのでは料率が全然違うので入っておいてよかった」(39歳女性/その他/事務・企画・経営関連)

■「就業不能保険」

・「万一の際の保険として必要だから」(36歳男性/官公庁/公共サービス関連)
・「もしものときに安定感があって、仕事に集中できる」(35歳男性/輸送用機器/販売・サービス関連)

■「積立保険」

・「社会保険料が上がり、所得税率が上がる中、積立の有効性が高まっているから」(39歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「積み立てたお金があることによって、予期せぬ出費に対応できた」(33歳男性/教育/専門職関連)

■「火災保険」

・「もしものときに安心だから」(31歳女性/専門店/営業関連)

■「バイク保険」

・「バイクのメンテナンスに使えたから」(37歳男性/その他/IT関連技術職)

Q.加入する必要がなかったと思う保険をすべてお選びください(複数選択可)

1位「特にない」(53.8%)
2位「医療保険」(16.4%)
3位「死亡保険」(15.9%)
4位「就業不能保険」(8.7%)
5位「がん保険」(6.7%)
6位「女性保険」(5.6%)
6位「個人年金保険」(5.6%)
8位「学資保険」(4.1%)
8位「バイク保険」(4.1%)
10位「積立保険」(3.1%)
10位「自動車保険」(3.1%)
10位「火災保険」(3.1%)
13位「認知症保険」(2.6%)
14位「介護保険」(1.5%)
15位「その他」(1.0%)

Q.前問で回答した保険に加入する必要がなかったと思う理由について教えてください(自由回答)

■「医療保険」

・「まだ保障を受けたことがないから」(34歳男性/官公庁/公共サービス関連)
・「病気にかかっても重大なリスクがないから」(28歳男性/食品/技能工・運輸・設備関連)
・「一度も保険を使うことなく、結婚後に解約して別の保険に入った」(37歳女性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
・「健康な若いうちからかかりもしない医療保険はいらなかったし、親に残すための死亡保険も不要だった」(31歳男性/官公庁/事務・企画・経営関連)
・「今の時点では資産も増え不要だと感じるが、当時は良かったかもしれない。だが、一度も使ったことはない」(34歳男性/官公庁/公共サービス関連)

■「死亡保険」

・「若いうちは死なないから」(38歳女性/ソフトウェア・情報処理/事務・企画・経営関連)
・「保障内容をあまり理解していないし、必要性を感じていない」(29歳男性/海運・鉄道・空輸・陸運/技能工・運輸・設備関連)
・「結婚をしていなく、自分が死んでも金銭的に困る家族がいなかったので、よくよく考えたら不要だった」(39歳男性/その他電気・電子関連/メカトロ関連技術職)

■「就業不能保険」

・「すぐには使わなさそうだから」(34歳男性/その他電気・電子関連/事務・企画・経営関連)
・「多分職を失うことはないから」(36歳男性/海運・鉄道・空輸・陸運/事務・企画・経営関連)
・「就業不能保険は、保険期間が長ければ入る」(38歳男性/食品/その他技術職)

■「がん保険」

・「保険を利用する可能性がまだ低いから」(35歳男性/輸送用機器/販売・サービス関連)
・「医療保険でもカバーできるから」(38歳男性/流通・チェーンストア/販売・サービス関連)
・「自分は、まだ保障を利用したことがないからです」(34歳女性/その他/販売・サービス関連)

■「女性保険」

・「メリットがない」(37歳男性/広告・出版・印刷/事務・企画・経営関連)

■「個人年金保険」

・「年金保険はインフレに対応してないから」(38歳男性/食品/その他技術職)

■「学資保険」

・「投資のほうが利回りがいいから」(31歳女性/その他/事務・企画・経営関連)

■「バイク保険」

・「バイクに乗る頻度が減ったから」(31歳男性/エステティック・美容・理容/販売・サービス関連)

■総評

調査の結果、20~30代のマイナビニュース男女会員のうち、学生から社会人になるタイミングで保険に加入した人は54.0%と、半数を超える結果となった。

どんな保険に加入したかを複数選択可で聞いたところ、1位は7割以上が挙げた「医療保険」(72.8%)となった。以下、2位「死亡保険」(41.5%)、3位「がん保険」(23.6%)、4位「自動車保険」(15.9%)、5位「個人年金保険」(14.4%)が上位にランクインしている。

続いて、その中で入って良かったと思う保険を訊ねた(複数選択可)。こちらも1位は「医療保険」で、半数近く(49.2%)が支持している。2位には「死亡保険」(22.1%)がランクインし、保険の代名詞とも言えるトップ2の強さが際立つ結果となった。3位「特にない」(21.0%)を挟んで、4位「自動車保険」(14.9%)、5位「がん保険」(11.8%)、6位「個人年金保険」(11.3%)、7位「就業不能保険」(9.7%)、8位「積立保険」(6.7%)と続く。

その保険に入って良かったと思う理由を聞いた。全体的には、「もしもの時に備えられ、安心できる」というものが目立った。その保険の保障内容が自身のライフプランや人生観にマッチしてものであれば、加入する意味はあるということだろう。

また、実際に保険に助けられた、というコメント見られた。20~30代はまだ若いとはいえ、病気や怪我などのリスクは常にあるもの。そんな時には保険に入っていたことのありがたさを実感できるに違いない。他には、若いうちであれば掛け金が安いから、という声もあった。

反対に、加入する必要がなかったと思う保険はどうだろうか。こちらの1位は「特にない」(53.8%)となり、半数以上の人は入っている保険にとくに不満はないという結果となった。以下、2位「医療保険」(16.4%)、3位「死亡保険」(15.9%)、4位「就業不能保険」(8.7%)、5位「がん保険」(6.7%)と続く。入って良かった保険のトップ2だった「医療保険」と「死亡保険」が、ここでも上位にランクインしているのが興味深い。

その保険に加入する必要がなかったと思う理由は、「保障内容が不要なものだから」や「まだ保障を受けていないから」という声が多かった。今回は若い世代へのアンケートだったこともあり、そのメリットがリアルに感じられないというのは実感かもしれない。「死亡保険」に対しての、「若いうちは死なないから」というコメントは象徴的だ。他には、保険に入るよりは投資や資産運用に回した方が効率的、という意見も見られた。

今回の調査では、半数以上が学生から社会人になるタイミングで保険に加入していることがわかった。どんな保険に加入しているか・入って良かったと思う保険・加入する必要がなかったと思う保険は、いずれも「医療保険」と「死亡保険」が上位となった。

年齢が若いうちには、各種の保険の保障内容に対してとくに興味や関心のないままに加入するということもままあるだろう。ただ、保険はいざというときにほんとうに頼りになる存在となる。きちんと内容を把握し、自身に必要なものを選びたいものだ。

調査時期: 2022年3月17日・18日
調査対象: 20~30代のマイナビニュース男女会員
調査数: 401人
調査方法: インターネットログイン式アンケート

※写真と本文は関係ありません