本来、春といえば年末に次ぐ飲み会シーズン。送別会や歓迎会、お花見など、イベントごとは事欠かない。できれば景気づけにパーッといきたいところだが、今年もどうやら難しそうだ。はぁ~……。

なんて嘆くのも、さすがに飽きた頃だろう。すでにコロナ禍も3年目に突入。こうなったら腹を括って、思いっきり宅飲み環境を整えてやろうではないか。飲み会も減って、トータルで考えればお金も少しは浮いているはずだし。

ということで、キリンの会員制生ビールサービス「キリン ホームタップ」を試してみることに。家でも居酒屋ばりの美味しいビールが飲めるというその実力、とくと味わってみよう。

キリン「ホームタップ」って何? 実際にセットしてみた!

まず、そもそもホームタップとはなんぞや、というところからおさらいしよう。

キリンの「ホームタップ」とは、会員制の生ビールサービス。工場でつくりたての生ビールが家に定期配送され、それを専用のビールサーバーで楽しめるというものだ。このサーバーがかなり本格的で、プロでなくても自宅でクリーミーな泡が作れるという。

サーバーは12ヶ月継続して利用すれば無料でレンタルができ、ビール本体は毎月2回に分けて送られてくる仕組みとなっている。ビールは月4リットルのコース(月額8,250円~)と8リットルのコース(月額12,430円~)で選ぶことができ、ビールが余ったり、足りなくなった場合は追加注文やスキップも可能。要するに、生ビールのサブスクだと考えればわかりやすいだろう。

今回は実際にホームタップを取り寄せ、マイナビニュース編集部で使ってみることに。サーバーのセッティングも自前で行う必要があるようだが、素人でもできるのだろうか……。ドキドキしながら、レッツ・トライ。

まずはサーバーを水平な場所に置いて、電源コードをコンセントに接続し、電源を入れる。まぁ、ここまではどの家電も同じか。というか、今さらだがデザインも秀逸ではないか。家のどこに置いても、インテリアとして溶け込みそうだ。

で、このドーム状のフタを開けて左奥にあるガスユニットを取り出し、ユニットにガスカートリッジをくっつけてセッティングを行う……と。なるほど、これがビールをプシューッと押し出すエンジン的な役割を担うんだな。多分。

続いてチューブやストローが付いたビアラインを、キャップのようにビアボトルに取り付けたら、ビアボトルごとサーバーにセット。ちなみに、今回用意したビアボトルは、キリンのクラフトビール「SPRING VALLEY(スプリングバレー)豊潤<496>」である。なお事前にしっかり冷やしておくことが美味しく作る秘訣だ。

この1本1リットルのビアボトル、缶ではなくペットボトルでお届けされる。飲食店で見かけるビアサーバーは缶の樽を取り付けるイメージなので、やや意外に感じるが、このペットボトルにも秘密がある。ビールの品質を劣化させる要因である「酸素」を透過させない特殊なコーティングがされているそうだ。

で、チューブを固定し、炭酸ガス供給コネクタをビアラインキャップに取り付け、フタを閉じれば……あっ、もうこれで完成か。

こうして文字で説明するとややこしい印象を抱くかもしれないが、なんてことはない。パーツもそこまで多くなく、チューブやコネクタをセットする場所は分かりやすいので、機械音痴でも簡単にセッティングできるはずだ。なお手入れが面倒くさそうだが、ビアラインキャップとチューブを流水で水洗いするだけ。それ以外の備品は使い捨て仕様だ。

あとはレバーを手前に引けば……

おお〜っ、黄金に輝くビールが流れ出てきた。シュワシュワと弾ける炭酸がもうたまらんっ。

で、レバーを奥に倒すと……

ごらんのとおり、クリーミーな泡がお出まし。もう見るからにめちゃくちゃなめらかである。ちなみに、液体と泡の比率は7:3がベストだそうだ。さぁ、無事に完成したことだし、さっそく他の編集部員にも飲んでもらおう。

実際に飲んでみたところ……「これが家で飲めるのはすごい」の声

ということで、マイナビニュース編集部のビール党を3人招集。さあ、グビッとどうぞ。

……さぁ、味の感想をお願いします。

編集部員T「まず、香りがすごくいい。グラスに顔を近づけなくても華やかな匂いが漂ってくるというか」

編集部員S「味もめちゃくちゃ美味いし、泡がすごくクリーミー。缶ビールをグラスに注いでも、こうはならないよね」

編集部員Y「ならないですね。居酒屋で飲むビールっていうか、客単価5000円くらいのちょっといい個室居酒屋とかで飲むビールのような高級感がありますよね」

編集部員S「……でも、わかるよ。泡のなめらかさとか、ビール自体の口当たりのよさとか、本当に注ぎ方までちゃんとこだわっているお店で出てくるビールみたいな感じ」

揃いも揃って高評価である。やはり自宅で飲む缶ビールや瓶ビールとはまったく飲み口が違うらしい。そして自分で注げるのも楽しい様子。

編集部員T「ちゃんと冷えてるっていうのもいいね。家で缶ビールを飲んでると、大体半分くらいからぬるくなってくるじゃん」

編集部員Y「確かにグラスに一杯ずつ注ぐたびに冷えたビールが出てくるし、炭酸も抜けないし、常に美味しい状態で飲めるというか。僕は泡がなくなったら、泡だけ追加できるのも嬉しいかも(笑)」

ホームタップは飲み頃温度を保つ保冷機能つきで、セットしたビールは48時間まで美味しさをキープしてくれる。金曜の夜にセットすれば日曜の夜まで、つまり週末中は美味しさをそのまま楽しめるというわけだ。もちろん炭酸が抜ける心配もないので、飲みたいときに少量だけ飲むといったスタイルも可。

気になるコスパだが、4リットルコースと8リットルコースで変わってくるが、ビアグラス1杯を330mlと換算すると、1杯当たり400円前後くらいという計算になるようだ。

  • 超クリーミーな泡だけのおかわりも

編集部員T「自宅で飲むビールが1杯400円と思うとちょっと高いな~……でもちょっと贅沢したい時とか、これだけ美味しければ納得かも」

編集部員Y「飲み始めはホームタップで飲んで、いい感じに酔っ払って味がわからなくなってきたら普通の缶ビールにすればいいんじゃないですか?」

編集部員S「どれだけ飲む気なんだよ(笑)」

そう言いながら、代わる代わるレバーを傾け続ける3人であった。

ビールの種類はさまざまで、今回試した「SPRING VALLEY 豊潤<496>」以外にも、「一番搾り」最上位ブランドの「一番搾りプレミアム」「SPRING VALLEY on the cloud(スプリングバレー オンザクラウド)」などがラインナップ。期間限定でヤッホーブルーイングの「よなよなエール」やニューヨークのブルワリーであるブルックリン・ブルワリーが手掛ける「Brooklyn Brewery Brooklyn Lager(ブルックリン・ブルワリー ブルックリンラガー)」などのクラフトビールも登場する。バラエティに富んでいるので、飽きる心配はないだろう。

いつもの宅飲みを圧倒的にグレードアップできるキリンのホームタップ。ビール党であれば、一度試してみる価値はありそうだ。