――生放送の魅力というのはどのように感じていますか?

やっぱりライブ感そのままに伝わるっていうのが、一番いいところですよね。視聴者の方にアンケートとって答えてもらうというやり取りもコールアンドレスポンスというか、番組と視聴者の距離感が近い感じもして、そこはメリットだと思います。

――そうして帯の生放送のMCを10年やられて、他の収録バラエティで生きることはありますか?

やっぱり初めは緊張するし、変な力が入っちゃってるところがあったかもしれないですけど、『ノンストップ!』をやらせてもらってから、他の番組でわりとフラットな感じで進行とかできるようになったというのは、おそらくあると思いますね。生放送ってコーナーがどんどん矢継ぎ早に変わっていくんで、あんまり力を込めすぎたり、一生懸命やりすぎたりすると、どこか見てる人も疲れちゃうかなと思って。

だから、普段からふわっとした感じでやってるんですけど(笑)、「何が起きてもしょうがないな」とか「その時はその時でどうにかすればいっか」みたいな感覚でいるんです。生放送なんて、みんな何を言うか分からないじゃないですか。「こういうことを言う人もいるし、ああいうことを言う人もいるし、でもいろんな意見があるから面白いんだな」と思うようになったので、その考えは他の番組でも役立ってるのかなと思います。

――『ノンストップ!』以外でも、バラエティやラジオなどご多忙にされる中で、平日午前の生放送はしんどいなと思ったこともありますか?

最近はコロナでやってないんですけど、夏に定期的に『bananaman live』をやっていて、その稽古中やネタ作りは、他の仕事もあるので深夜になるんですよ。そこから朝の番組はちょっとつらいなと思ったこともありますけど、それも何年かやってきてそういうもんだって慣れちゃったというか。もちろん、いまだに「今日は眠いな」とかいう日もありますけど(笑)、『ノンストップ!』が基本の軸になって考えているので。

日村さんに最初に言った「『ノンストップ!』をやることは、これは広い意味でバナナマンのためになる」というのも、バナナマン的に厚みが出たり、幅広い層の人に認知してもらえるということもあってだったので、結果今の『ノンストップ!』ありきの生活になって、良かったと思いますね。

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■僕自身はいつか代えられちゃうんじゃないか(笑)

――いろいろお話を聞かせていただきありがとうございました。では、最後に今後15周年、20周年に向けての意気込みをお願いします。

10年って本当にすごいですよね。いろんな番組やらせてもらってますけど、今の時代は5年続くのもすごいですから。ただ、僕自身は本当にいつか代えられちゃうんじゃないかって今でも思ってますから(笑)

――かつてこの枠で『どうーなってるの?!』をやっていた小倉智昭さんは、そこから『とくダネ!』に行きましたが…。

フジテレビはそういう流れがあるみたいですけど、僕はニュースとか全然やれないですから(笑)。だから、この先いろいろあるかもしれないですけど、『ノンストップ!』で15年、20年、30年とやれたらいいなと思いますね。

●設楽統
1973年生まれ、埼玉県出身。西武鉄道の駅員、渡辺正行の付き人を経て、93年に日村勇紀とお笑いコンビ・バナナマンを結成。現在のレギュラー番組は『ノンストップ!』(フジテレビ)のほか、『奇跡体験!アンビリバボー』(同)、『沸騰ワード10』(日本テレビ)、『ジョブチューン』『バナナマンのせっかくグルメ!!』『バナナマンの早起きせっかくグルメ!!』『バナナサンド』(TBS)、『YOUは何しに日本へ?』(テレビ東京)、『乃木坂工事中』(テレビ愛知)、『バナナマンのバナナムーンGOLD』(TBSラジオ)。