龍谷大学は3月30日、企業の上司・部下を対象とした世代間ギャップに関する調査の結果を発表した。その結果、部下のことを理解したいが踏み込みづらいと感じている「片想い上司」と、仕事とプライベートにきっぱり線を引き、反応の読めない「仮面部下」の実態がみえてきたという。

上司・部下の約半数が互いにギャップを感じている結果に

  • ギャップを感じているか

まず、ギャップを感じているか尋ねたところ、部下の51.6%、上司の44.8%が「感じている(とても+やや)」と回答。ギャップが生まれる要因については、「立場が違うから」「年齢が違うから」「常識の考え方が違うから」「生まれ育った時代背景が違うから」「思い込みなどにより、コミュニケーションにすれ違いがあるから」が上位に入った。

上司・部下との価値観が合わないとあきらめを感じている人の割合は、上司69.8%、部下68.8%となった。

上司・部下を理解したいと感じているか聞くと、上司の75.0%が「感じている」と答えたのに対し、部下は62.0%にとどまった。また「上司・部下が考えていることが分からない」との問いに、上司の45.2%が「感じている」と回答し、「理解したいと感じつつも、部下の考えていることが分からず困惑している様子がみられる」(同調査)。

自由回答をみると、上司は、「反応がうすく真意が分かりづらい」「仕事の範囲に線引きをしている」といった部下の態度に困惑し、「踏み込みづらさ」を感じている様子だった。一方、部下は、上司とのコミュニケーションの中で「会話のテンポ、ノリが違う」「たとえ話が分からない」など、「話しづらさ」を感じており、「オンオフの切り替え」「ワークライフバランス」など、仕事への向き合い方にギャップを感じている傾向がみられた。

調査期間は2022年1月11~13日、調査対象は企業に勤める部下(20~30歳)・上司(45~60歳)、有効回答は1,000人。