東京都特別区の南南東約1,000キロメートルの太平洋上にある小笠原諸島。その一角を成しているのが母島です。遠浅で海水浴に最適との呼ばれる脇浜に見える魚影の群れ。まるで鯉やボラのようにウヨウヨと泳いでいるではありませんか。遠目から見てもちょっと大型魚に見えますが、いったい何?

母島の砂浜にはサメがたくさんいるという話を聞いてやってきたら、予想以上にたくさんいて驚いた。

  • (Twitter 濱幸成@hamayukinariより引用)

そう、彼らはメジロザメ科に属する立派なサメ。海水浴場の直ぐ近くで悠々と泳ぐ姿に、フォロワーたちから美しい海への賛辞とサメへの恐怖の声が寄せられています。

「凄い事になってますね!!!」「珍しいけど怖い」「海の透明度がすごいですね~ 綺麗すぎる」「サメの多さもさることながら海の透明感は格別ですね」「透明度が凄い綺麗な海ですね…ただうっかり血でも垂らそうものなら襲われそうでちょっと怖い…」「綺麗なのに泳ぐ気しないわー」「ここに人間が入ったら、食べられますか?」などなど。実際に人間が入ったらどうなるのでしょうか? 投稿者の濱さんにお話を伺いました。

■投稿者さんに聞く

……なんでこの場所にサメが群れているのでしょうか。

はっきりとした理由は分かりませんが、昔からこの場所は明るい時間帯はネムリブカの寝床になっているようです。

……このサメの種類は?人を襲うのでしょうか?

ネムリブカというサメです。名前の通り明るい時間帯は眠っていて、人を襲うことはありません。

……母島の泳げる場所にも現れるのでしょうか。その時の対処法は?

脇浜はサメがいる横でも皆さん平気で泳ぐようです。襲われた事例は過去にないとのことです。

ネムリブカというサメは実は大人しいサメ。人間を襲うことはほとんどないようです。サメは「獰猛で危険な生物」というイメージが強いですが、人に危害を加えるおそれのあるのは20~30種程度、サメ類全体の1割程度らしいです。ネムリブカとしては、凶暴なホオジロサメと同類に扱われるのはいい迷惑かもしれませんね。凶暴なのもいれば、そうでないのもいる。つまり人類と同じということでしょうか。

▼母島の砂浜にはサメがたくさんいるという話を聞いてやってきたら、予想以上にたくさんいて驚いた。