フジテレビのドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』(毎週日曜14:00~ ※関東ローカル)では、マタギの第一人者と、その元で修業する若者たちを追った『生きることって… ~山とマタギと私たち~』を、13日に放送する。

  • 銃を構える永沢碧衣さん=フジテレビ提供

秋田県の山村に、猟銃を持った若い女性が向かっていた……永沢碧衣さん(27)が訪ねたのは、マタギの里。マタギとは独自のしきたりを守りながら集団で狩猟を行う人々。その頭領である鈴木英雄さん(74)のもとで、修業を続けている。今、マタギの第一人者である鈴木さんのもとには、若者が続々と修業に集まっている。

幼い頃から自然が好きだった永沢さんは、美術大学を卒業後に就職し、その後、東京の飲食店で働いたものの、自然と触れながら大好きな絵を描くために故郷に戻った。そこでマタギと出会い、猟をするようになる。「生き物を殺して食べる」ということがどういうことなのかを知りたかったのだ。

大阪大学で「脳細胞の研究」をしていた山田健太郎さん(27)は、周囲が当然のように就職していく中で「マタギになりたい」と単身、マタギの里に移住した。

彼らの出現に驚いたのは「マタギは自分の代で終わり」と覚悟していた鈴木さんの方だった。代々、マタギを受け継ぎ9代目に当たる鈴木さんの息子は、今は町に出て会社勤め。マタギの里も高齢化と人口減少のために、後継者がいないのだ。そんな時に、都会から20代の若者たちが「マタギを教えてほしい」と集まってきた。

時代の流れで消滅の危機にあるマタギの元に、「生きることの意味」を求めて集う若者たち。第一人者である老マタギと、そこで猟を学ぶ若者たちの1年を、女優・富田望生のナレーションで追っていく。

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