フジテレビのドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』(毎週日曜14:00~ ※関東ローカル)で、1月16日・23日に放送され、大きな反響を呼んだ『結婚したい彼女の場合 ~コロナ禍の婚活漂流記~』。主人公の女性が入会した結婚相談所・マリーミーの植草美幸代表が、放送後の反響や主人公の女性の現在などを明かした。

マリーミーの植草美幸代表

番組では、コロナ禍で孤独を深め、婚活を始めた30代女性の奮闘が描かれた。最初に多くの反響があったのは、彼女がずっと実家住まいであることだという。

「彼女は一人暮らしを経験したことがないため、資産家男性が身の回りのものを量販店で買い物をする“堅実さ”を“ケチ”と誤判断したり、別の交際男性の自宅に行った際に、擦り切れた座布団などを見て大きな衝撃を受け、急に幻滅してしまいます。これらは、身をもって経験していれば、事前に想像できる範囲だった可能性もあります」(植草氏、以下同)

そして、それ以上に反響が大きかったのは、母親との関係性だそうで、「当初は自分の意見を言えなかった女性も、番組後半には意見の食い違いに毅然と対応できるように。やはり30歳以上の年の差があるため、親世代とは現在の状況も、受けてきた教育も、価値観も全く違ってしまっているのです」と解説。その上で、「今回のケースは全く特殊な事例ではありません」とした。

番組では、主人公の女性が、「希望通り専業主婦になれる資産家との未来か? 共働きが必須な彼への恋心か?」で揺れ動く様子が描かれた。植草氏は「結婚相談所は、恋をするところではなく、結婚をするところ」と説いていたが、結婚後の家計についてきちんと話し合うように伝えても、彼女は舞い上がってうまく言えず、結局両方の縁を失ってしまった。

これについては、「昨今よく感じることですが、婚活を恋愛と勘違いする方が増えて来ています。ですが、婚活と恋愛は別のものです。婚活とは、“自分に合う人”を探すこと。この“自分に合う”という感覚を得るためには、“自分がどうやって生きていきたいか”という目標を立てることと、“それを認めて共に生きようとしてくれる人かどうか”という現実的な視点の両方が必要です」と強調する。

番組後半では、主人公の誤解から、植草氏に対しての罵詈雑言なども出てきたが、「きちんと冷静に話し合ったことで彼女も反省し、誠実な謝罪も受けたことから、さらに深く向き合って、現在もサポートを続けています」と報告。さらに、「顔を出して取材を受け、私生活や苦しい内面などを公開しても何かを変えようとした彼女の勇気を応援しますし、これからもできるだけのサポートをしていくつもりです」と表明した。