白米をモリモリ食べたいけれど、糖質やカロリーは気になるもの。オートミールやカリフラワーライスなど米の代替品も試してみたものの、やっぱりお米が好きだー! と思っていたところ、ニチレイが「ごはんのみらい」という"新しい主食"を手掛けていることを知った。

"お米でできた新しい主食"こと「ごはんのみらい」、白米1食分と比較すると糖質は50%オフ、食物繊維は10倍だという。そんな夢みたいに都合のよいご飯があっていいのだろうか……。疑い半分、期待半分で試してみたのでレポートする。

ニチレイ独自の技術で作られた「ごはんのみらい」

「ごはんのみらい」は炊飯器で炊くのではなく、専用の保温容器で温めて作るそう。作り方からして「ご飯」らしさがないが、どう作るのだろう。

「ごはんのみらい」の「スターターセット」には、専用保温容器と「ごはんのみらい(プレーン)」7袋、スタートブックが入っている。「ごはんのみらい」専用WEBサイトから購入することができ、通常価格は5,184円のところ現在は初回限定で3,780円で販売している。また今回は「プレーン」を食べてみるが、「プレーン」をベースにマルチビタミンと、亜鉛、鉄、カルシウム、葉酸、ビタミンCといった不足しがちな栄養素をプラスした「栄養素+」シリーズも5種類用意されているので、気になる栄養素をチョイスしてもよさそうだ。

1袋は1食分で、容量は50g。振ってみるとパラパラと米粒のような音がする。

開封すると、見た目は真っ白い米粒という印象。実際の米と比較するとサイズこそほぼ一緒ではあるものの、透明感がなくカサカサとした粒だ。一粒試しに食べてみると、ポン菓子のような風味がした。

原材料は「うるち米粉(国産)、還元麦芽糖水あめ、食用植物油脂/加工でんぷん、増粘剤」。調べてみると、お米を粉末状にして、米由来の食物繊維(レジスタントスターチ)を加えて作っているとのこと。この「レジスタントスターチ」は"レジスタント=消化しにくい"と"スターチ=でんぷん"という意味で、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方の機能を併せ持ち、腸内環境にも良い働きをするそう。

気になる栄養成分の数字を見るとは、1食あたりカロリーは148kcal、炭水化物は46.2g。うち糖質は22.1g、食物繊維は24.1だ。

この数字だけ見てもピンと来ないかもしれないので、比較してみよう。文部科学省の「日本食品標準成分表(七訂2020年版)」に記載された精白米/うるち米のご飯1杯(150g)の栄養成分は、カロリーが234kcal、炭水化物が57.2g、うち糖質は54.4g、食物繊維は2.8gだ。

気になる糖質は大幅にカット、さらに食物繊維にいたっては、成人男性男性20g以上、女性18g以上という食物繊維の1日の摂取目標量を1食で補えるほど入っている。これは嬉しい限りだ。

気になるお味は?

しかし毎日食べるご飯の代わりだとすると、味や食感、そして作る手間も気になるところ。早速作ってみよう。

スタートブックに記載された作り方を見ると、1袋分を専用保温容器に入れ、お湯を注いで待てば出来上がるという。

ザザーっと入れて……

熱湯を90ml。

蓋をして15分から25分待とう。待ち時間で食感が変わるそうで、15分だとサラリとかため、25分だとふっくら食感になるそう。個人的にはかためが好みなので、今回は15分待ってみた。

こちらが15分経った状態。開封時はカッサカサの粒だった「ごはんのみらい」、お湯でしっかり戻っている。

茶碗に盛ると、ふわっと炊き立てご飯の良い香り。お米の代替食では得られない香りに期待が高まる。少し困ったのが、専用保温容器に「ごはんのみらい」がくっつきやすいこと。普通サイズのしゃもじでは容器の底まで入らないかもしれないため、シリコン製の小さいヘラがあると便利そうだ。

おかずや味噌汁と並べると、違和感なく普通のご飯に見える。戻し時間を15分にしたためかもしれないが、一粒一粒がしっかり立っており、プリっと弾力がありつつパラリとした食感が楽しい。このパラパラした食感は「レジスタントスターチ」の特徴でもあるそう。

味に関しても、変なクセやニオイも特に感じられず、ごく普通のご飯という印象。ただし「ご飯の糖質は半分だから!」と油断して食べ過ぎることだけは注意したい。

普通のご飯よりもパラパラしているものの、ご飯の代替食にありがちな「自分をだましながら食べる気分」も薄いため、主食として自然に取り入れられそうだ。白米替わりに食べるのはもちろん、チャーハンやピラフのようなパラッと感を活かす料理や、雑炊などサラサラ食べられる料理と相性が良いかもしれない。

また「ごはんのみらい」では、購入者が管理栄養士に相談できるサービスや、設問に応えることで「ごはんのみらい 栄養素+」からオススメの商品を提案するサービスも提供している。美味しくご飯を食べつつ、健康に対する意識も少し変えられそうな一杯だ。