俳優の沢村一樹が主演するテレビ朝日系スペシャルドラマ『管理官キング』(2022年1月6日20:00~)のキャストが一挙公開された。

  • 『管理官キング』キャスト=テレビ朝日提供

ずば抜けた捜査力を誇る一方で、協調性がなく、周囲の意見はスルー、とことん我を押し通すことから、“キング”と揶揄されている捜査一課の管理官・王賀統一(沢村)。そんな王賀の部下で右腕的存在ともいえる捜査一課2係主任・二瓶次郎を演じるのは、大倉孝二。上司に媚びを売るのが得意なお調子者の二瓶は、ムチャぶりばかりの王賀を疎ましく思う反面、洞察力やどんな事件にもフラットに向き合う姿勢を密かに尊敬している。王様ぶりをさく裂させる王賀と、振り回されててんてこ舞いになる二瓶のコミカルなやりとりは今作の見どころの1つになりそうだ。

二瓶の部下で、捜査一課2係の刑事・美山千秋を演じるのは成海璃子。仕事漬けのハードな生活に嫌気がさしている千秋は、早く結婚したいと夢見る日々を送っている。しかし、恋人には刑事という職業を隠し、“週刊誌の記者”だとウソをついている。その恋人に王賀の愚痴を日々こぼしているが、彼の父親はまさかの王賀。しかし千秋はそんなことを知るよしもない。

鑑識課の鑑識官・七瀬香織を演じるのは国仲涼子。香織は鑑識課イチの実力を誇る優秀な人物で、王賀に“キング”というあだ名をつけた張本人。別居中の夫・二瓶からは元の関係に戻りたいとまとわりつかれる場面も。

王賀唯一の弱点といっても過言ではないのが、中村蒼演じる息子・宝生瑛人。普段は冷静に人の心理や弱点を見極める王賀だが、瑛人の気持ちだけは理解しきれず、まともに口もきかない日々を送っている。瑛人は仕事最優先で母に苦労ばかりかけてきた王賀に対して不満を持っており、母亡き後は母方の名字を名乗って母と同じ弁護士の道へ。さらに恋人・千秋が、実は父の部下だという事実も後に発覚し、ますます王賀との関係は複雑になっていく。

王賀と瑛人の過去や確執をすべて知る靴磨き職人・須藤英雄を小日向文世が演じることも決定。王賀の妻に世話になった過去をもつ須藤は一向に溝が深まらない2人を気に掛け、店に通う王賀にアドバイスし続ける。

物語の冒頭で、恩師の送別会の最中にテラスから海に転落するエリート研修医・平山優太は岡田健史が演じる。王賀らの捜査によって転落事故が殺人未遂であることが判明し、やがて連続殺人事件へと発展。しかし優太は意識不明の重体から回復すると「酔っ払って自分で海に落ちた」となぜかウソの証言を。友人たちが口を揃えて“穏やかな人物”と称する優太には、意外な過去があった。

そして、優太が何者かに命を狙われて海に転落したと知り、激しく動揺する父・平山誠を演じるのは浅野和之。聞き込みを受ける優太を心配そうに見守る平山だが、親子関係には複雑な事情がある様子。事件の黒幕「ジョーカー」を推理するミステリー部分とあわせて、王賀と瑛人、平山と優太といった親子の葛藤や家族の絆を描いた人間ドラマとしての側面にも注目だ。

■沢村一樹

今回、中村蒼くんや、岡田健史くん、僕の仲間の一人でもあるサイバー捜査官役の若林時英くんといった皆さんと初めてご一緒させていただきました。そういった今後ドラマ界を担っていく若い俳優さんたちがたくさん集まっているのも、このドラマの見どころの一つだと思います。

それ以外の皆さんは一緒に仕事をしたことのある方たちですし、小日向文世さんはそれこそもう何度もご一緒させていただいているので、とても楽しい現場でしたね。そういった気心の知れたメンバーの中にフレッシュな若者たちが入ってきてくれたことで、ドラマの内容もキリッと締まったと思います。ベテラン勢と若者たちの芝居バトルも見どころですし、なにより現場にフレッシュな空気が流れている感じがして、とてもバランスのいい刑事ドラマになったと思います。そして、大倉孝二さんや成海璃子さんら警察のメンバーもとにかく個性的なんですよ(笑)! 演じていてとても楽しかったですね。

このドラマは、犯人を推理するのがすごく難しいんですが、若い俳優さんたちが演じる登場人物の駆け引きや、犯人と疑われることになる人たちのお芝居のやり取りにも注目していただきたいと思います。

刑事ドラマというのは、事件の裏側にある人間の心理を描いたり、刑事の目線を通して家族の関係やそこにある出来事を物語として伝えるのも楽しみの一つだと思うんですが……何より、これだけ個性ある役者さんたちが集まっただけに、本当に犯人を推理するのが難しい! ドラマを見ていただいて、視聴者の皆さんの感想を聞いてみたいと思うくらい、僕も放送が楽しみです。