OD缶とは、ガスを燃料とするキャンプ道具に使うガスカートリッチのことです。中には、アウトドア用品店で見かけたことがあるという人もいるでしょう。

本記事では、OD缶のサイズや用途などをくわしく紹介します。また、捨て方についても解説しますので、アウトドアシーンで実際に使用する予定があるという人は、ぜひご一読ください。

  • 「OD缶」とは?

    OD缶について解説します

OD缶とは?

OD缶は、キャンプなどのアウトドアにおいてガスを燃料とする道具に使用されるガスカートリッジのことをいいます。ODとは「OutDoor」の略であり、屋外での使用を想定している商品です。

ボディと底の2つのパーツから構成されるOD缶は丈夫であることから、特にアウトドアでの使用に適しています。

OD缶の特徴は、大きく分けて以下の2つです。

・火力が高い

・寒冷地でも安定して使用できる

OD缶は、基本的には10℃以下の温度環境でも使用可能となっています。ただし、0℃を下回る場所では使用が難しいため、こういった場合は別のガスカートリッジの使用を検討しましょう。

OD缶のサイズ

OD缶のサイズは、主に以下の3種類で展開されています。販売価格は一般的に250グラムで500円前後です。

・110グラム

・250グラム

・500グラム

ただし、OD缶はメーカーによりサイズ展開も異なります。OD缶のサイズを選ぶ際は、用途にあわせて選ぶといいでしょう。

OD缶が購入できる場所

OD缶は、アウトドア用品店で購入可能です。近くにアウトドア用品店がない場合は、インターネットの通信販売を利用する手もあります。OD缶の価格を比較したいときには、通信販売の利用が便利でしょう。

OD缶は単品販売だけでなく、2個入りや5個入りなどセット販売もあります。

OD缶のガスの種類

OD缶のガスの種類には、以下の3つがあります。

・ノルマルブタン

・イソブタン

・プロパン

プロパンガスのOD缶であれば、火力が強まり、低い温度の場所でも使用することが可能です。

  • OD缶の用途

    OD缶は寒冷地でも安定した火力が出せるのが魅力です

OD缶の用途

OD缶の主な用途としては、ガス燃料を使用する「ランタン」や「バーナー」といったアウトドア用品のガスカートリッジとして使います。そのほか、屋外用のストーブに合わせたOD缶もあります。

ここでは、OD缶が使われる「ランタン」と「バーナー」について、もう少しくわしく見ていきましょう。

ランタン

OD缶を使ったガスランタンは、屋外空間を明るくするアイテムとして活用しやすく、アウトドア用品としても人気があります。LEDを使用したランタンよりも明るさにすぐれ、操作も簡単にできるというメリットのほか、そこまで手入れの必要ないのも魅力といえます。

同じ燃焼系のランタンには、ガソリンを使うものもあります。しかし、ガソリンは初心者には取り扱いが難しいため、あまりおすすめできません。

大勢でキャンプをするときには、OD缶を使ったランタンを複数用意しておくと、広い範囲を明るく照らすことができます。

バーナー

OD缶は、シングルバーナーの脚としても使用されます。

キャンプなどのアウトドアでテント泊をする際に、シングルバーナーがあれば、お湯を沸かすのはもちろん、料理など火を必要とする場面で非常に便利です。

また、シングルバーナーは緊急時の防災グッズとしての需要もあります。

  • CB缶からOD缶への詰め替え

    OD缶はガスを燃料とするランタンやバーナーなどに使用されます

CB缶からOD缶への詰め替えはできる?

ガスカートリッジにはOD缶のほかに、CB缶という種類もあります。CB缶とは「カセットボンベ」の略で、家庭で鍋をするときにカセットコンロの燃料として活躍します。CB缶は、OD缶に比べ安価で手に入ります。

CB缶からOD缶への詰め替えは可能だが危険

CB缶からOD缶へのガスの詰め替え自体は、決して不可能というわけではありません。

ただし、販売メーカーは指定の燃料のみを詰め替え可能としています。インターネット上では、詰め替え方法を紹介する記事も散見されますが、指定外のガスを詰め替えるとメーカーの保証は受けられないため、注意が必要です。

そもそも無資格でガスの詰め替えをするのは違法行為です。詰め替えによる事故も起きていて非常に危険ですので、自力でのガスの詰め替えはやめましょう。

ガスストーブの場合は、変換アダプタというものがあります。変換アダプタには「ガスの詰め替え可能」という表記があるものの、実際は危険です。

  • OD缶の捨て方

    CB缶からOD缶への詰め替えはとても危険です

OD缶の捨て方

OD缶などのガスカートリッジは当然、使用すれば中身もなくなります。安全のためにも、OD缶は捨て方にも十分注意しなくてはいけません。

OD缶のガスは必ず使い切る

OD缶を捨てるときは、ガスを必ず使い切りましょう。OD缶にガスが残っている場合、振ったときに音がするかどうかで確認できます。中身が残っている状態で捨てるのは危険ですので、絶対にやめましょう。

OD缶に穴を開ける

OD缶に少しだけガスが余って、使い切ることが難しいというケースもあるでしょう。そういった場合はOD缶に穴を開けて、残ったガスを放出させてください。

ただし、頑丈で内圧も高いOD缶に穴を開けるのは至難の業といえます。穴を開ける際は、アウトドアメーカーで販売している「穴あけ機」を使うことをおすすめします。

メーカーによって使用方法に違いがあり、直接穴を開けるものもあれば、ガスを放出させるタイプのものもあります。缶切りやドライバーを使うよりも手軽に穴を開けることができますので、OD缶を使用する際は準備しておくといいでしょう。

なお、OD缶からガスを抜くときは、火気厳禁です。煙草や焚き火などの近くで、OD缶の穴を開けるのは絶対にやめましょう。

自治体の決まりに従ってOD缶を捨てる

ガスを抜いたあとのOD缶の処理方法は、各自治体によってルールが異なります。自治体ホームページなどから確認できますので、OD缶をごみとして処分する際は、自治体の決まりに沿って捨てるようにしましょう。

  • OD缶のカバーに人気がある理由

    OD缶のガスは必ず使い切るか放出させてから捨てましょう

OD缶カバーが人気!

OD缶には、専用のカバーも数多く販売されています。本来、寒さに強いOD缶はそのままでも使えるはずですが、カバーがあると「写真映えする」「自作で個性を演出できる」などの理由から、アウトドア好きの間で人気を集めています。

写真映えする

OD缶のカバーデザインには、本革に名入りの焼き印を施したものや、カラフルなケースなどさまざまなものがあります。TwitterやInstagramをはじめとするSNSや個人ブログなどでは、カバーが付いたOD缶の写真も数多く投稿されています。

必ずしもOD缶にはカバーが必要というわけではありませんが、アウトドアシーンで写真映えも重視したいという人は、ぜひチェックしてみてくださいね。

自作で個性を演出できる

アウトドアシーンでさらに個性をアピールしたいという人には、自作のOD缶カバーを取り入れるのもおすすめです。SNSへの投稿を目的としていなくても、大勢でのキャンプをする場であれば、自作のカバーに周囲の視線も集まるでしょう。

お気に入りのアウトドア道具を取り入れると、自然と気分は上がるものです。レジャーをより楽しみたいという人であれば、OD缶カバーの自作を検討してはいかがでしょうか。

  • OD缶は使用上の注意を守って正しく使用しよう

    OD缶はカバーを取り入れるのもおすすめです

OD缶は使用上の注意を守って正しく使用しましょう

OD缶は、ランタンやバーナーなどのガスを燃料とするアウトドア用品に活用するアイテムです。

アウトドアを行う際に便利なOD缶ですが、ガスを使用するため、安全性には十分注意してください。事故を防ぐためにも使用前に注意書きをしっかり確認しましょう。また、使い終わったら自治体のルールに従って処分することも重要です。

SNSにキャンプ風景をアップするなど、OD缶の見た目にもこだわりたいという人は、OD缶カバーを取り入れて楽しんでみてはいかがでしょうか。