映画『聖地X』(11月19日公開)の公開記念舞台挨拶が20日に都内で行われ、岡田将生、川口春奈、薬丸翔、入江悠監督が登場した。

  • 左から入江悠監督、川口春奈、岡田将生、薬丸翔

    左から入江悠監督、川口春奈、岡田将生、薬丸翔

同作は前川知大が主催する劇団・イキウメの人気舞台の実写化作で、韓国映画界と入江悠監督がタッグを組みオール韓国ロケで臨んだ。夫との生活に嫌気がさし、離婚を決意した東要(川口春奈)は日本を飛び出し、兄の輝夫(岡田将生)が住む韓国の別荘へと足を向けた。輝夫は突然妹が来たことに驚きつつ共に韓国で過ごすことになるが、それは悪夢の幕明けだった。2人は知らず知らずのうちに、入った者が精神を病み常軌を逸して奇妙な死を遂げていく「聖地X」に足を踏み入れていた。

主演の岡田は「脚本を読んだ時にどんな映画になるのだろうか? と思ったけれど、僕が演じた輝夫のポンコツな性格で物語が成立しているところが沢山あって面白かった」と手応えを感じている様子。妹役の川口も「私が演じた要は、韓国での予期せぬ事態に巻き込まれて色々な感情と表情を見せる女の子。後半になるにつれて人間的な変化や成長が見えていたら嬉しい」と役柄を紹介する。薬丸は分身したキャラクターの役作りに触れ、「入江監督とルール作りをして、一人の人間として成立するよう意識した」と細やかな演技プランがあっての撮影を回想していた。

作中ではロケ地・韓国で振り付けの特訓をして臨んだという川口のエクササイズダンスも出てくるが、入江監督は「もちろん物語にこじつけられる意味はありますが、単純に今の年の川口さんのダンスを映像として残したかった」とニヤリ。まさかの狙いにビックリの川口は「すでに作品を見た母から『あんたあれなんなの?』と言われた。私も『なんだろう…』と。結構撮影も長かった」と苦笑いも、「でもいい経験をさせてもらえました」と見どころとして胸を張っていた。

岡田VS薬丸のラストバトルも手に汗握る名場面で、岡田は「韓国のアクションチームの熱量に触発された。もっといいものを作りたいという高みを目指したくなるようなチームでした。薬丸君と息を合わせながら撮影をしていきましたが、面白くてユーモアもあって、楽しいアクションシーンになりました」と語る。アクション初挑戦という薬丸は「全部岡田さんにリードしていただきました。僕が手順を間違えたとしても、岡田君が対応して助けてくれた」と感謝するが、アクションチームの熱が高まりすぎて撮影時間がオーバーしてしまった結果、入江監督は「日本側のプロデューサーが韓国側の製作陣に怒られていました」と暴露し、岡田も「それもこうして明るく話せるのは良い事です」と笑顔を見せていた。