『ドクターX』研修医・一ノ瀬颯×宮本茉由×上川周作「3人の関係性感じて」

――お互いをリスペクトしているのがとても伝わってきました。素敵な関係ですね。続いて、それぞれが演じる役がどんな人物か教えてください。

一ノ瀬：僕が演じる蟻原は、一言でいうと純粋な人。優等生ではなくむしろ逆のような描かれ方ですが、誰かの力になりたいという目標を持っています。その夢を達成できなくて悩んだりするけど、くじけず前を向いて頑張るという、まっすぐでがむしゃらなところが魅力的なキャラクターです。

――一ノ瀬さんと蟻原との共通点はありますか。

一ノ瀬：一度何かを志したら簡単には諦めず極めるまで頑張るところ、「言ったからには、やり始めたからにはやるぞ!」という負けん気の強いところは同じです。もし目指しているものが自分に向いていなかったとしても、努力で補う。意地っ張りなのかもしれませんが、そんな部分は似ていると思います。僕も人前に立つのは苦手だし、周りの方々と比べたときに実力のなさを痛感することもありますが、いろんなお仕事をさせて頂いて、いろんな人に支えてもらっているからには、役者としてたくさんの夢を叶えていきたいと思っています。

――宮本さん演じるリサはどんなキャラクターですか。

宮本：リサは、セリフ的には強い口調で2人に話したりすることもありますが、裏では努力していて、お医者さんを目指す志は高い。でもそれをまわりに見せたくないという、ちょっと負けず嫌いでプライドの高い女の子です。私は弟がいるのですが、リサの姉御肌な一面は似ている部分かなと思います。

――宮本さんは、ドラマ『ボイスII 110緊急指令室』で港東署ECUの副室長・山城早紀を演じたばかり。かっこいい女性の役が続きますが、役作りで心がけていることはありますか。

宮本：『ボイスII』では真木よう子さん、『ドクターX』シリーズでは米倉涼子さんと、見本となるかっこいい女性が周囲にいるので、観察して参考にさせてもらいながら役を作り上げています。かっこいいだけじゃないリサは、私にとって新しいキャラクター。ちょっと強めのセリフも、強すぎないよう、優しすぎないよう、強弱に気をつけて演じています。

――最後に、上川さん演じる源五郎について教えてください。

上川：源五郎は勉強家ですが、知識を過信しすぎて、実際の医療現場での対応力はまだまだという研修医。目の前の先生たちからどんどん吸収していかないとと思う反面、自分が本当にやりたいことは何だろうと葛藤し、迷っている段階です。仲間の研修医たちの姿を見て、徐々に自分の方向性を見つけていく、そんな姿を見せていけたらいいなと思っています。キャパオーバーしたときに「あぁ～!」とパニックになるのは僕も源五郎と同じ。イレギュラーなことが起きたときとっさに対応する力は僕もまだまだなので、源五郎の気持ちはすごく分かります。

――源五郎には、『ドクターX』シリーズでおなじみのあるキャラクターに恋心を抱いているという驚きの展開もあります。

上川：源五郎の恋心を表現できるよう、現場ではその方の姿を特に意識して目に焼き付けるようにしました。源五郎が不安を抱きながらも2人にカミングアウトして、受け入れてもらった後は2人の前でどんどん本当の自分を出していけるようになる。そんな姿を、現場で皆と演じながら少しずつ掴むことができました。

――研修医同士の絆が芽生えるシーンとしても注目ですね。ありがとうございました。