俳優の小栗旬が主演を務めるTBS系日曜劇場『日本沈没―希望のひと―』(10月10日スタート、毎週日曜21:00~)の制作発表会見が3日、都内で行われ、小栗、松山ケンイチ、杏、ウエンツ瑛士、中村アン、國村隼、比嘉愛未、石橋蓮司、仲村トオル、香川照之が出席した。

  • 『日本沈没―希望のひと―』制作発表会見を開催

原作は1973年に刊行された小松左京による不朽の名作『日本沈没』。刊行の翌年にはTBSでテレビドラマ化され、それ以降もドラマのみならず映画やアニメ、漫画など様々なかたちで語り継がれてきた。刊行から48年の時を経て、原作に大きくアレンジを加えて新たに届ける今作は、原作でも描かれていた「環境問題」を、現代に照らし合わせて鮮明に描き出す。さらに、主人公を含め登場人物をオリジナルキャラクターにすることで、2023年の東京を舞台に、今だからこそ描くべき物語が展開。沈没という目に見えない危機が迫る中で「見出していく希望」をテーマに描いていく。

小栗が今作で演じる主人公・天海啓示は、目的のためには手段を選ばない、野心家の環境省官僚。小栗は「信じられるリーダーは、信じる力が強い人なのかなと。信じたらそこを突き進む強さと、支えてくれる人たちを最後まで信じぬく力を持っている人が、信じられるリーダーなのかなと思いました」と語り、自身はリーダーっぽさがあるか聞かれると「特にないです」と笑った。

小栗と親交があり、個性豊かな“日本未来推進会議”のメンバーで最年少の石塚平良を演じるウエンツ瑛士は、小栗について「僕はリーダーだと思っています。基本、かまってほしい方で、僕が僕がというタイプ。実際、小栗さんに頼ると頼りがいのある男であるのは間違いないので」と話し、「石塚としては天海さんに心酔していくというか、ともに日本の危機を乗り越えていくというのがあるので、それは天海の役どころであり、小栗さんの背中でもあるなと感じていました」と語った。

“日本未来推進会議”に経産省代表として参加する常盤紘一を演じた松山ケンイチは、小栗とは『リターンマッチ ~敗者復活戦~』(東海テレビ・2004年)以来17年ぶりの共演。小栗は「楽しかったです。常盤にもマツケンにもいっぱい支えてもらいました」と感謝した。

松山は「常盤は周りとのバランスを調整していくような立場だと思っている。僕自身は常盤と全然違う。自分のことしか考えていないので」と言い、「小栗君は現場にいて、いろんな人のことを見ている。1人でぼーっとしている人に少しずつ近づいて話しているのを見ていて、これだなと。立ち振る舞いの在り方はすごく参考になりました。天海が小栗君でよかったです」と語った。

小栗は「そういうのを意識するようになった始まりは香川照之さん」と、日本地球物理学界の異端児・田所雄介を演じる香川の影響だと告白。映画『キサラギ』以来14年ぶりの共演となるが、「父から『人の名前は覚えなさい』と言われていたのですが、自分より先にスタッフの名前を覚えていたのが香川さんで、上には上がいると思って」と周りのことを意識するようになったきっかけを明かした。

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