フジテレビのドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』(毎週日曜14:00~ ※関東ローカル)では、コロナ禍で崖っぷちに追い込まれた小さな定食屋を切り盛りする母と息子に密着した『母と息子のやさしいごはん ~親子の大切な居場所~』を3日に放送する。

  • 頭を抱える母・貴美子さん(左)と息子・大貴さん=フジテレビ提供

母と息子が切り盛りする小さな定食屋では、いつも口論が絶えない――接客担当の母・貴美子さん(63)と料理担当の息子・大貴さん(28)の2人が、今回の主人公だ。

2020年1月、東京・本郷で開店したものの、翌月には新型コロナに見舞われ、客足は伸びず赤字続き。どう見てもうまくいっていないこの店を続ける理由……それは、母と息子の過去にあった。

幼い頃から成績優秀で「将来は弁護士になる」と夢を語っていた大貴さんは、中学生の時、突然の不登校に。その現実を受け入れられず、息子に厳しく接し続けた母。「死にたい」と追い詰められた息子は、発達障害の疑いがあるとの診断を受ける。ようやく不登校の“本当の理由”を知った母は、自分を責め続けた。

しかし、自宅で引きこもる中、初めて作った料理を母に褒められたことが大貴さんの人生を変えることに。「料理であれば、自分も周りを喜ばせることができる」と料理人の道を歩み始めたのだ。その姿を一番近くで見ていた母は、人生を賭けて息子を支える決意をする。こうしてオープンしたのが、大貴さんが思う存分、料理を作ることができる定食屋だった。

ところが、赤字もお構いなしに町の定食屋に見合わない高級食材を仕入れる大貴さんのこだわりと、長引くコロナ禍で、店の経営は火の車に。息子の大切な居場所である店を懸命に守ろうとする母だが、蓄えもついに底をつきかけ…。

母が息子のために開いた小さな定食屋の行方を、女優・広末涼子のナレーションで追っていく。

(C)フジテレビ