東京・渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムにて『ポーラ美術館コレクション展 甘美なるフランス』が2021年9月18日(土)~11月23日(火・祝)まで開催されている。気分は芸術の秋、そして味覚の秋ということで、期間限定コラボメニューをお目当てに(?)足を運んでみた。

  • Bunkamura ザ・ミュージアムにて2021年9月18日(土)~11月23日(火・祝)まで開催中の『ポーラ美術館コレクション展 甘美なるフランス』

『ポーラ美術館コレクション展 甘美なるフランス』は、日本でも屈指の作品数を誇るポーラ美術館から、特に人気の高い印象派からエコール・ド・パリの時代にフランスで活躍した画家 28 名による絵画を74点、アール・ヌーヴォーとアール・デコの化粧道具と合わせた総数約 90 点の作品を展示。渋谷にいながら、箱根にあるポーラ美術館から選び抜かれたコレクションを見ることができる展覧会となっている。

  • 作品点数は多いものの、とても見やすいレイアウトでゆっくりと鑑賞できるところがうれしい

巨匠たちの作品が一堂に会しているので、有名でキャッチーな作品が多く、美術に詳しくなくても自分のお気に入りを見つける楽しさがある。また、絵画だけでなくパリジェンヌの美意識を知ることができる化粧道具の展示に注目する人も多いという。絵画の知識にはまったく自信がない筆者だが、実際に展覧会に行ってみると、さすがに知っている作品が結構あった。平日の午後だが来場者は多く老若男女まんべんなくといった感じで、皆熱心に解説を読みつつ、ほどよい間隔で並んだ絵画をゆっくり鑑賞していた。また、声優・下野紘による音声ガイドも人気のようだった。出口にはオリジナルグッズ売り場もあって、展覧会図録から、トートバッグやハンカチ、マグカップや缶入りクッキーなど多様なグッズが扱われていた。筆者はわけあってお気に入りのマルク・シャガール「恋人たちとマーガレットの花」のポストカードを額と共に購入。帰宅してから飾ってみたら自宅が世田谷区パリ4丁目みたいな気分になった。

  • ピエール・オーギュスト・ルノワール「レースの帽子の少女」など有名作品が多数展示されている

さて、Bunkamuraザ・ミュージアムで催される展覧会といえば、Bunkamura館内の飲食店でコラボメニューが楽しめることでおなじみ。今回はどんなスペシャル料理が待っているのか?早速行ってみよう。

●ドゥ マゴ パリ「ハーブティー・クーラー」提供期間:2021/9/18(土)~11/23(火・祝)

「ドゥ マゴ パリ」(Bunkamura 1F/B1F)で提供しているのが、印象派をイメージして作られた「ハーブティー・クーラー」(1,100円)。

  • ドゥ マゴ パリで提供されているコラボメニュー「ハーブティー・クーラー」はラベンダーの香りと清々しい味で気分転換できるドリンク。かき混ぜてみると色が変わるのでお試しあれ

ハーブティーをベースにグレープフルーツ、ハチミツを加えたノンアルコールカクテルだ。ラベンダーの香りが華やかで、メインのハーブにはお湯を注ぐと綺麗な青色が出るハーブティー「バタフライピー」を使用。テーブルに運ばれてきた「ハーブティー・クーラー」を見ると紫色だが、これはバタフライピーがグレープフルーツに含まれるクエン酸に反応して色が変わるからなんだとか。展覧会のアートワークで使われているカラーにも似ている。さらにかき混ぜてみると、徐々にピンク色に変わっていく、なんとも不思議なカクテルだ。飲んでみると、華やかで優雅な見た目以上に、口の中に鮮烈な爽やかさが広がっていく。グレープフルーツの苦みとハチミツの甘みの絶妙なハーモニーでさっぱりとしていてとても美味しい。ハーブティーは、フランスではワイン、コーヒーと共にとてもポピュラーで親しまれている飲み物なんだとか。展覧会を鑑賞した後に余韻に浸りながらリラックスして味わいたい。

●ロビーラウンジ「豚肩ロース肉のバルサミコ酢煮込み フォアグラのソテー添え(サラダ・パン付き)」提供期間:2021/9/18(土)~11/23(火・祝)

1階のロビーラウンジで提供されているのが、「豚肩ロース肉のバルサミコ酢煮込み フォアグラのソテー添え(サラダ・パン付き)」(2,000円)。

  • 1階ロビーラウンジで提供されているコラボメニュー「豚肩ロース肉のバルサミコ酢煮込み フォアグラのソテー添え(サラダ・パン付き)」

パリの街角のビストロでメインディッシュ的にしっかり食べてもらおうということで、作品に寄せたというよりは、当時活躍していた画家たちがこんな食事をしていたのでは?というイメージをもとに作ったそうだ。展覧会の人気もあって、毎日よく出ている好評なメニューだというから注目。豚肩ロース肉をバルサミコ酢で煮込み、下にマッシュポテトが添えられた一皿は、赤身と脂肉のバランスが良い豚肩ロース肉を4~5時間煮込んだことで、お肉のホロホロ&トロトロが一緒に味わえるのが特長。さらに豚肩ロース肉の上には、美食の街・パリといえばということで、フォアグラのソテーが乗っていて、盛り付けデザインの美しさもあり見ているだけで美味しい気持ちになってくる贅沢さ。

  • このボリュームと美味しさなら2,000円でもリーズナブルなのに展覧会チケット提示で200円引きになる

では早速、いただきます。ナイフで切った豚肩ロース肉とフォアグラに、マッシュポテトをまとわせてひと口で頬張ると、ソースの旨味がたっぷりの柔らかくてホロホロなお肉、濃厚でとろ~りと滑らかなフォアグラ、ふわっふわでまろやかなマッシュポテトが混然一体となって最高に美味。これはたまらない。

  • 柔らかく煮込んだ豚肩ロース肉、フォアグラ、マッシュポテトをひと口でいただく贅沢さ。なんだか自分でも名画が描けそうな気がしてきた

しっかりとしたボリュームがあるので、食べきれるかな?と思う方もいるかもしれないが、バルサミコ酢の酸味が効いていて重たすぎず、しつこさはまったくないのでペロリといけるはず。後味もとても良い。揚げたブロッコリーの食感もいいし、ソースが染みたマッシュポテトをパンに乗せて食べたら、これまた最高。

  • ソースが染みたマッシュポテトをパンに乗せて食べる。これ、みんなやるやつ

サラダもついていて、このボリュームで2,000円は結構リーズナブルだと思う。さらに展覧会のチケット・QRチケット提示で200円引きになるから、これは絶対おすすめ。また、コラボメニューにはジャスミン茶の奥深い味わいが特徴の工芸茶「金葫蘆双花(きんころそうか)」(950円)もあり。こちらはチケット提示で100円引きとなっている。

ドゥ マゴ パリ、ロビーラウンジともに、席の間隔が広く取られており、開放的な気分でゆったりと飲食を楽しむことができるのがうれしい。コロナ禍でも安心して楽しめる芸術の秋、味覚の秋。せっかくお出かけするなら、巨匠たちの名画の数々と絶品コラボメニューで “甘美なるフランス” を思う存分満喫してみては?

  • マルク・シャガール 「恋人たちとマーガレットの花」のポストカードを額と共に購入して飾っております

●information
ポーラ美術館コレクション展 甘美なるフランス
会期:2021年9月18日(土)~ 2021年11月23日(火/祝)
Bunkamuraザ・ミュージアム(東京都渋谷区道玄坂2-24-1)
※詳細・最新情報はオフィシャル・ウェブサイトまで

・ドゥ マゴ パリ
Bunkamura B1F/1F
営業時間:11:30~20:00(L.O.19:00)
・ロビーラウンジ
Bunkamura 1F
営業時間:10:00~19:00 (L.O.18:30)ランチタイム/11:00~14:30