アイドルグループ・SixTONESの松村北斗が、2021年度後期のNHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』(11月1日スタート、総合 毎週月~土曜8:00~ほか ※土曜は1週間の振り返り)で“朝ドラ”初出演を果たす。上白石萌音演じるヒロイン・橘安子の運命を動かす青年・雉真稔(きじま・みのる)役を務める松村にインタビューし、“朝ドラ”初出演の喜びや撮影の感想を聞いた。

  • NHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』で雉真稔役を演じるSixTONESの松村北斗

“朝ドラ”第105作となる本作は、ラジオ英語講座と共に歩んだ祖母(安子)、母(るい)、娘(ひなた)の3世代のヒロインが、戦前から戦後、そして令和まで物語を紡いでいく100年のファミリーヒストリー。3人のヒロインで物語を描くのは“朝ドラ”史上初となる。安子役は上白石萌音、るい役は深津絵里、ひなた役は川栄李奈。脚本は、連続テレビ小説『ちりとてちん』(2007)に続き、2度目の“朝ドラ”執筆となる藤本有紀氏が手がける。

松村が演じる稔は、安子の地元・岡山にある雉真繊維の社長・千吉(段田安則)の長男で、家業である繊維業を海外に展開させることを志す大学生。地元で有名な名家・雉真家の跡取りで英語が堪能な好青年という役どころで、稔との出会いが安子の運命を動かしていく。

松村はオーディションで出演を決めたが、合格は思わぬ形で知ったという。「マネージャーさんから、いいところまで進んでいて、もう1回くらいオーディションがありそうと言われていたのですが、数日後に偶然、滝沢(秀明)くんから『よかったね、頑張ってね』と言われて、『ありがとうございます!』と返したあとに『決まったんですか!?』って言ったら、『言っちゃダメだった?』って。『マネージャーさんが直接言いたいと思うから、シー!(内緒)』って言われたんですけど、シーはできないと思って(マネージャーに)話しました(笑)」。

出演が発表されるとSixTONESのメンバーも喜んでくれたという。「一番最初に反応したメンバーが田中樹で、わざわざ電話してきてくれました。『すごいじゃん! 出るんでしょ? どんな感じなの?』と聞かれて説明していたら7割くらいのところで切られました(笑)。よくあるんですよね、7割くらいで電話切られるの。それがやりたくて電話してきたんだなって」と仲の良さが伝わるエピソードを明かした。

演じる稔については、「周りからは、しっかりしていて、1人の男として完成し始めているように見えるけれど、全貌を知っている僕からするとすごく人間的で、内面はまだ成長しきれていない、完成しきっていないところがたくさんある。そこの危うさがすごくあるなと思いました」と捉え、「しっかりするべきところでしっかりしなきゃいけないという自覚があり、周りが望むもの、これが正解だろうと思うものが積み重なっていき、本当はこういう姿が楽なのにという根っこの部分が下のほうに沈んでいく。それはわかるなと思いましたし、きっとみんなあるだろうと思います」と共感した。

英語が堪能という点は、子供の頃から英語を学んできた経験が生きたようだ。「小学生の頃に英語の塾に通っていたり、定期的に英語を勉強していて、土台はある状態でした」。だが、時代が変わると発音も違い、撮影に向けての英語レッスンでは、昔の時代の発音を練習したという。英語が堪能なメンバーのジェシーからアドバイスをもらうことはなかったそうで、「彼は現代人。僕が練習していた発音とは違うので」と説明した。

また、「岡山弁が難しかった」と告白。「台本の一部をオーディションで演じたときは標準語だったので役に親近感があったのですが、実際に演じるときに方言になり、時代も感じるようになって、オーディションのときとは役の見え方が変わりました」と話した。