JR北海道は2022年春に実施予定のダイヤ見直しにて、札幌~旭川間の特急「ライラック」「カムイ」の輸送力を適正化するほか、札幌圏の一部普通列車を土休日に運休とし、札幌圏以外の普通列車も土休日に減車するなど、固定費削減に向けた取組みを行う。

  • 来春のダイヤ見直しで、特急「ライラック」の一部列車を臨時列車化

札幌~旭川間では、日中時間帯におおむね1時間間隔(一部時間帯は30分間隔)で特急「ライラック」「カムイ」が運転され、朝および夕夜間に石北本線経由の特急「オホーツク」、宗谷本線経由の特急「宗谷」も札幌駅発着で運転されている。来春のダイヤ見直しでは、前後30分の列車で代替可能な「ライラック」2本を臨時列車化し、ゴールデンウィーク期間やお盆期間、年末年始など繁忙期に限定しての運転に。今年3月のダイヤ改正で土休日運転とした臨時列車「カムイ」4本についても、利用状況に合わせた運転日の縮小を検討するという。

札幌圏の普通列車も輸送力の適正化を図り、通勤通学利用が減少する土休日に普通列車を10本程度運休とする。学園都市線(札沼線)では、日中時間帯と夕通勤時間帯の運転本数・編成両数の見直しも行う。札幌圏以外の普通列車の見直しは計20本程度を予定しており、函館本線岩見沢~旭川間、室蘭本線苫小牧~岩見沢間、日高本線苫小牧~鵡川間、根室本線新得~池田間、宗谷本線旭川~名寄間で減車、函館本線函館~森間で減車と土休日運休を実施する。

  • 日高本線(苫小牧~鵡川間)では、早朝時間帯に3両編成で運転される列車も

JR北海道では、他にも特急「おおぞら」を通常の5両編成から閑散期に4両編成へ減車(普通車自由席を1両化)して動力費を削減するほか、利用状況を踏まえ、極端に利用者の少ない計7駅を廃止の方向で関係自治体と協議している。これらの固定費削減を図ることにより、経費節減効果として年間約8,000万円(動力費7,000万円、駅廃止1,000万円)を見込んでいる。