JR北海道は、2021年度4~6月の線区別収支と利用状況を発表した。利用が極端に減少した前年度と比べて営業収益が一部回復したが、線区別収支は全21区間で営業赤字だった。

  • 今年5月にデビューした「ラベンダー編成」(キハ261系5000番台)

21区間を合計した営業損益は186億1,600万円の赤字で、新型コロナウイルス感染症の影響で利用が極端に減少した前年度より33億300万円回復した。一方、対前々年比では合計70億800万円の増加で、感染症の影響で引き続き厳しい状況となっている。

札幌圏の4線区は、線路の修繕や車両の減価償却費が減少したことで営業費用が3億5,600万円減少。営業収益は13億600万円増加した。営業損益は38億2,900万円の赤字。前年度より16億円以上改善されたが、前々年比では37億円以上増加した。その他の在来線各線区も、運輸収入の増加と営業費用の減少により、おおむね赤字が縮小した。一方、苫小牧~鵡川間、新旭川~上川間、旭川~名寄間、長万部~小樽間は赤字が拡大した。

  • 北海道新幹線H5系

北海道新幹線の営業損益は、31億9,700万円の赤字となった。運輸収入の増加と営業費用の減少により、赤字額は前年より2億6,900万円減少したが、前々年比では12億円以上増加した。