JR北海道は、新型コロナウイルス感染症の拡大による事業環境の変化や厳しい経営状況を踏まえ、おもに駅業務でのコスト削減を推進し、「話せる券売機」の導入を拡大するなどのコスト削減策を進めると発表した。

  • 旭川駅にも今年度、「話せる券売機」が導入される

オンライン販売が定着し、ネット上の情報提供も拡充されており、利用者自身による購入・情報取得が可能になっていることや、感染症拡大に伴う行動様式の変化を受け、2018年度に初導入し、これまで札幌圏の駅を中心に設置してきた「話せる券売機」(7月時点で24駅に設置)を今年度、全道の14駅に導入する。銭函駅、厚別駅、江別駅、石狩当別駅、美唄駅、砂川駅、滝川駅、釧路駅、帯広駅、旭川駅、函館駅、新函館北斗駅、木古内駅、奥津軽いまべつ駅への設置が予定されている。

今後は有人駅全98駅のうち、約8割の駅に「話せる券売機」を設置する方針。「みどりの窓口」は利用状況を踏まえ、営業時間の短縮や駅係員の休憩時間中の窓口休止など進めるとしている。

その他、企業からの出張依頼の減少や団体旅行の中止・延期が続いていることから、法人旅行札幌支店は2022年2月末で閉店する。列車の時刻・運賃などの問い合わせへの対応や団体旅行の予約受付などの業務を担ってきた「お客様コールセンター」は、コールセンター業務を専門に行う会社に委託する。これらの業務見直しにより、2022年度は年間で約2億円のコスト削減が見込めるという。