――大二がバイクに乗っている姿はカッコいいですが、バイクシーンを撮っているときのお気持ちはいかがですか。

やっぱり「仮面ライダー」といえばバイクのイメージが強いですから、大二がバイクに乗っているとテンションが上がりますね。ああいうとき、自分の表情がお兄ちゃんの一輝(演:前田拳太郎)よりライダーらしい顔つきになっていると自覚しています(笑)。大二というキャラクター設定がもともと、誰よりもヒーローっぽいというか、ヒーローになるべくしてなる存在だと思っています。

――これまで日向さんが経験されてきたドラマの現場と違う『仮面ライダー』ならではの撮影体験には、どんなものがありましたか。

以前に出演させていただいたドラマでは、ナチュラルな演技を要求されることが多かったのですが、『リバイス』の現場に入ってすぐのとき、今までどおりの芝居をすると「リアクションが薄い」と言われました。それまではなるべくオーバーな動作や表情をしないように努めていましたが、今度は真逆で行かないといけません。「驚く」という芝居でも、ふつうにやっていると「驚きが感じられない」と言われるので、そのあたりはかなり意識するようになりました。目を見開いて思いっきりビックリしている芝居をしても、撮影した映像を見せてもらうと、ぜんぜん目が開いてないように見える。そのとき「本当だ!」と納得しました。大きなリアクション、わかりやすい感情表現でないと、子どもたちに喜びや怒りの感情が伝わらないので「えっ、まだやるの?」ってくらいに派手にしないといけません。その一方で、場面によっては繊細な感情表現も必要であり、その使い分けが難しいところです。

――会見の席で、日向さんは「いつかは変身します」とおっしゃっていましたが、それがいつになるかはまだわからないんですね。

今はまだ明かすことができませんが、きっと変身します! お話できる時期が来れば、すごくカッコいい仮面ライダーになることを約束いたします(笑)。ストーリーが進んできて、大二が今後どういう状況で、なぜ変身するのか……という部分もだんだんと明かされていくと思いますので、その日を楽しみにしていてください。

――デッドマンズと戦うフェニックス隊長としては、アクションシーンもたくさん出て来るのではないかと思います。過去のドラマなどでアクションをされたことはありますか。

以前にもアクションシーンの経験はありましたけれど、今回の『リバイス』では、1年を通してさまざまなパターンのアクションがあると想定して、基礎からみっちりと練習をさせていただいています。敵にパンチするシーンひとつにしても、そこまで多くのアクションを経験してこなかったので、最初はぜんぜんカッコよく見えませんでした。これではいかんと思って、参考用の動画を見たり、拳ちゃん(前田)が空手をやっていて、フォームがすごく綺麗なのでいろいろ教わったりしています。あとは、撮影の合間にアクション部のみなさんにずっと付き添ってもらって、マンツーマンで教えてもらったりしています。

――アクション部のみなさんの中には、日向さんが好きだった『電王』にも参加されていた方もいらっしゃったんじゃないですか。

そうなんです。僕にとってはウラタロスを演じていた永徳さんにお会いできたのが嬉しかったです。最近になって少しお話するようになったのですが、僕が「永徳さん、ウラタロス演じられてましたよね!」って話題を振るようになる前は、ずっとそのことを言わないようにしていたふしがあります(笑)。

――ギフ・ジュニアと戦ったときの心境はいかがですか?

ギフ・ジュニアって近くで見ると結構怖くて、いざ本番というときになると、恐怖心がわいてくるんです。中にはいつもお世話になっているアクション部のみなさんが入っているとわかっていても、いざ本番というときになると、恐怖心がわいてくるんです。これって、幼いころに見たヒーローショーで、悪の親玉に捕まったときのトラウマなんじゃないかって思うんです(笑)。一方で妙な闘争心もわいてきますが、これは幼いころにヒーローごっこをしていたときの興奮が思い出されているんだと思います。

――『リバイス』は仮面ライダー生誕50周年記念作品なのですが、最初のころの仮面ライダーってご存知でしたか。

もちろんです。最初の『仮面ライダー』(1971年)って、父が生まれる前の年の放送だったそうで、父は『仮面ライダー』シリーズを再放送なども合わせて全部観ていたし、『秘密戦隊ゴレンジャー』(1975年)も好きだったと話していました。『スーパーヒーロー戦記』も観に行っていて、とても楽しんだみたいです。

――では日向さんが『リバイス』に出演することが決定したときなんて、すごく喜ばれたのではないですか。

両親にはオーディションの段階から「今日はダメだったなあ」「今日は手ごたえあった!」なんて、ちょくちょく報告していたので、結果発表が来るという時も、みんなでドキドキしながら連絡を待っていました。受かった!と知らされたときは、家族みんなで大喜びでした。

――いよいよ放送を開始した『仮面ライダーリバイス』の見どころを教えてください。

「仮面ライダー」で「家族」がテーマというのは、なかなか珍しいと思います。ごく普通の5人家族の日常生活をリアルに描きつつ、一家が怪物に立ち向かうってところだけが「非現実」なんです。日常と非日常の切り替えが非常にうまくできていて、面白いです。今後、ストーリーがどんな風に進み、五十嵐家にどんな運命が待ち受けているのか。そういったところは僕も視聴者のみなさんと変わらず、同じ目線で楽しみながら大二という役を演じたいと思っています。1年間『仮面ライダーリバイス』をお楽しみください!