――銭湯「しあわせ湯」が舞台となるようですが、前田さんは銭湯ってお好きですか?

大好きです。特にサウナに入るのが好きで、最近まで週に3、4回のペースで入っていました。オーディションのときも、サウナとか温泉の話をたくさんしていましたが、役が決まったあとに「銭湯が舞台」だと聞いて、大げさではなく運命を感じました(笑)。

――制作会見や、公開されたプロモ映像では、仮面ライダーリバイの変身ポーズをカッコよく披露されていましたが、あの変身はどのようにして決まったのでしょうか。

リバイのスーツアクターをされている縄田雄哉さんといっしょに考えながら決めていきました。最初に縄田さんが「こういうポーズを入れたいんだよね」とベースになる動きを作ってくださり、そこに僕が「このタイミングでバイスタンプを押して、変身!って叫びましょうか」とか、アイデアを出していったんです。

――テレビドラマの撮影で「変身!」と叫ぶことができるのは、仮面ライダーになった俳優さんだけだと思います。前田さん的に「変身!」と最初に叫んだときのお気持ちを聞かせてください。

初めて変身したときは、「あっ、自分は本当に仮面ライダーなんだな……」としみじみ思いました。それ以来、「変身!」と言うたびに、歴代仮面ライダー50年の重みを感じるというか、僕は今、仮面ライダーをやっているんだなという思いがどんどん蓄積されていく感覚があります。

――デッドマンズが襲ってきたときなど、アクションシーンが多く出てくるかと思います。初めて敵と戦ったときの印象はいかがですか。

大勢で襲ってくるギフ・ジュニアというのがいるんですが、すごく強そうなんです。しかも間近で見ると、とても怖い(笑)。演技じゃなくても、ギフ・ジュニアに対面するときは常に緊張感が走ります。

――『セイバー+ゼンカイジャー スーパーヒーロー戦記』の同時上映としてサプライズ公開された劇場版『仮面ライダーリバイス』では、一輝が湯船に入ってくつろぐシーンが強いインパクトを残しました。この1年、あのように前田さんが肉体美を披露される機会が多くありそうですね。

ありそうです! でも、自分の体がけっこう細身なのがコンプレックスなので、オーディションに挑む前から筋トレを始めているんです。ずっと鍛え続けていきますから、この1年のうちにどんどん強そうになっていく前田拳太郎をお見せできればいいなと思っています!

――古き良き昭和の下町風情を感じさせる「しあわせ湯」での撮影はいかがですか。

実際に下町で経営されている銭湯で撮影しているのですが、浴場外の庭園の景色がとても綺麗で、落ち着く空間ですね。初めて来たときでも初めてという気がせず、一輝の実家という設定どおり、僕自身も実家のようにくつろいでいました(笑)。

――いよいよ放送が始まる『仮面ライダーリバイス』の注目ポイントを教えてください。

『仮面ライダーリバイス』のテーマは「家族」です。今のご時世、僕もそうなんですが、家族と一緒に過ごす時間の大切さを痛感しています。家族愛、兄弟愛など、視聴者の方々が身近に感じられる日常的なドラマが描かれていますが、その一方で、悪魔が敵や味方として存在している「非日常」の部分もあります。日常と非日常が入り混じる独特な世界観の中で、仮面ライダーリバイと仮面ライダーバイスの2人が悪と戦っていく姿が面白いと思いますので、ぜひ放送をご覧になり、楽しんでいただきたいです。五十嵐一輝としては、親しみやすく、愛されるヒーローを目指します。どうぞこれから応援をよろしくお願いします!