――現在は撮影の真っ只中だと思われますが、弟の大二さん、妹のさくらさんとの五十嵐3兄妹のチームワークはいかがですか。
最初は3人ともよそよそしい雰囲気でしたけど、今では撮影もかなり進んで、すっかりみんなと打ち解けた感じです。スチール写真を見ていると、だんだん兄妹っぽい雰囲気が出てきたかなって思いますね。
大二役の日向(亘)くんと一緒にいるシーンが多く、一輝と大二のコントラストを出していきたいと思いながら演じています。一輝が明るく活発な熱血漢なのに対し、大二はクールで、性格は正反対に見えるのですが、大二にも熱い部分があって、やっぱりそこは兄弟って感じです。やるべきことをやろうと頑張る姿勢も似ています。男の兄弟ならではの「似ているけど違う」って部分を、日向くんと一緒に出していきたいと思っていますので、そこに注目してほしいです。
――五十嵐家のようすをしっかり描くという『リバイス』の基本設定についてのご感想をお願いします。
最初にそのことを聞いて、ちょっと意外だなと思いました。僕の持っている『仮面ライダー』のイメージって「孤独のヒーロー」で、1人で頑張って、世界を救うため悪と戦うみたいな感覚がありましたから。そんなイメージを一気にひっくりかえして、現実に近い「家族」それぞれのお話が展開します。今までの仮面ライダーシリーズもカッコいいんですけれど、『リバイス』ならではの見どころとしては、家族を前面に出し、みんな協力し合って困難を乗り越えていく部分を押し出していきたいです。
――銭湯「しあわせ湯」を切り盛りする母・幸実役の映美くららさん、そして少々頼りなさそうな父・元太役の戸次重幸さんがいて、五十嵐家になるわけですね。
最初に集まったのが僕たち3兄妹で、撮影が進むにつれてだんだんと仲良くなっていった感じなんですが、映美さんと戸次さんはそんな僕たちの輪の中に、すっと入ってきてくださって、本当の家族みたいな空気を自然に作ってくれました。さすがは大先輩だなあって思いました。
戸次さんは役の上では頼りないお父さんですが、現場ではものすごく頼りになる方で、僕が演技のことで困っているときがあるとアドバイスをしてくださり、本当に助けていただくことが多いです。映美さんも戸次さんもすばらしい演技をされるので、家族で共演している時間でお2人のよいところをどんどん吸収して、自分なりの味に変えていきたいと思って、撮影に臨んでいます。
――相棒となるバイスは一輝にしか見えない存在で、体の中から半透明の状態で姿を見せたりするシーンがユニークでした。バイスとのやりとりは通常の人間キャストと違ってやりにくい部分なんてありませんか。
台本に描かれているバイスのキャラクターがしっかりしているので、合成カットが入ったとしても、今どういう会話をしているのかつかみやすいです。ほとんどのシーンで、バイスのスーツアクターさんが実際にいて、セリフをしゃべってくれますからやりにくいと思ったことはありません。撮影はとても楽しく進めています。