言いたいことを言えない日本人は多いもの。内心では縁を切りたいと思っている相手がいても、なかなか言い出せないことってありますよね。

そんな状況から救い出してくれる存在がいるとしたら、あなたは頼りますか?

漫画家の羽流木はないさん(@warugi871)が描いた創作漫画をご覧ください。

(創作)お仕事をがんばる女性の話 1/2
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※ちょっと怖い
(@warugi871より引用)

突然出てきた「怪異」に驚いた方も多いはず。そこからの予想外の展開に、読者からは「なるほど! 面白い! 」「秀逸」「怖くてヒィンてなった(泣)」「コワイけど、読んだらスッとする」「ええ話…泣」と、さまざまな反応が寄せられていました。

また、冒頭の「私は案外この仕事が好きだ」という台詞に、「よくよく見たら1ページ目に… ちゃんと最後まで見て見直すと納得」「仕事を頑張っていたのは彼女の方だったのね(好き)」という見解や、最後の「報酬は生贄一体から受け付けます! 」という一文に、「で、生贄になったのは誰だ? 」「誰を依頼料として捧げたのか..」「上司じゃない? 」という疑問の声も……。

ミステリアスな部分も多いこの物語について、作者の羽流木はないさんにインタビューしてみました。

作者に聞いてみた!

―― このストーリーを考えたきっかけなどがあれば教えてください。

羽流木はないさん:会社で働く際、一緒に働く方に対して恩義などもありますし、悲しい思いをさせてしまうのが申し訳なく、「辞める」って言い出すのが個人的にとてもとても苦手なので、幽霊が助けてくれたらなと思い考えました(白馬に乗った王子様がパカラパカラ走ってきて社外に連れ出してくれるアイディアもありました)。

―― その後のツイートで言及もされていますが、「生贄が誰か」については読者の想像にまかせる、ということでしょうか?

最後の生贄の話は意図的に入れてて、八田さんが辞めたいからと無関係の相手を捧げてたとしたら、本当におぞましい人が誰なのかが変わってくる怖い話になります。ボンゴレビアンコで使う予定だった砂抜き中のアサリでもOKだったらほんわかした話になります。好きな方でいいです(@warugi871より引用)

羽流木はないさん:はい、こちらは想像にお任せしています。生贄が何か、誰か次第で後味が味変できると思うので、適当な辛さで召し上がっていただけると嬉しいです。

―― 「来世は女優かしら」というセリフから、八田さんが亡くなったのかと思う人もいたようですが、八田さんは生きていますか?

羽流木はないさん:生きているつもりです。怪異からすると生き死には当たり前で身近なことなのでぽろっと来世という単語が出たのかもしれません。

―― 多くの反響が寄せられていますが、率直な感想を教えていただけますでしょうか。

羽流木はないさん:ありがたいことに投稿がバズること自体は多いのですが、9カ月ぶりくらいの投稿だったので、また楽しんでもらえるかどうか内心ドキドキしていました。久々だったのに楽しんでもらえて嬉しいです。退職って言い出せない方、気持ちわかります。言い出す勇気が湧き出ることを応援しております。


「予想外にいい話だった」というコメントもあった今回の投稿。もしもこんな依頼ができるとしたら……あなたは頼んでみたいと思いますか?

なお、羽流木はないさんは、現在ヤンマガWebにて『百合の園にも蟲はいる』を連載中です。こちらもぜひチェックしてみてください。