左利きって、かなり憂鬱な瞬間がある。それに共感できる人はどれくらいいるんだろうか。
物心ついたときから左利きとして生きてきた筆者だが、暮らしの中で便利だと思うときもあれば、「不便……!!!」なんて感じるシーンも意外と多い。
そこで今回、マイナビニュースのアンケート会員に「左利きについてのアンケート」を実施。左利きは便利だと感じる瞬間と、不便に思ったことについて調査してみた。
左利きは全体の27% 便利なの?不便なの?
まずはマイナビニュース会員1,011名のうち何名が左利きなのかを聞いてみたところ、下記のような結果に。
Q.あなたは左利きですか?
はい ―――27.3%
いいえ―――72.7%
日本人の左利きの割合は人口の10%前後といわれていて、世界人口における割合よりもやや高いそう。しかしマイナビニュース会員では27.3%が左利きという結果になった。
つづいて左利きは「便利」なのか「不便」なのか。その理由と合わせて聞いてみた。
Q.左利きは便利またはトクだと感じたことはありますか?
はい ―――58.7%
いいえ―――41.3%
左利きを矯正する風習もまだ残っている中でも、左利きは便利、トクだと感じている人は意外にも多かった。具体的な理由を聞いてみることに。
■スポーツで有利になるから
男性 / 46歳
ソフトボールでは左打席なので、ファーストベースに近いから有利だった男性 / 68歳
バトミントンの試合では、左利きの有利さで良い成績を収めました男性 / 61歳
ボウリングでは左で投げる人が少ないので、レーンのオイルが弱まらない、という利点があると感じます女性 / 39歳
高校でサッカー部のときには、レフティということで優遇されました男性 / 58歳
バスケットボールをする際には、相手がこちらが右利きだと思い込んでいるので左から簡単に抜くことができます
上記のほかにも、野球では一塁に近い位置からバットを振れるから良いという回答や、ラケット競技では有利に働くシーンが多いというコメントもみられた。スポーツでも左利き人口は少ないため、敵を翻弄できる場面もあるようだ。
■会話のネタに困らないから
男性 / 31歳
初対面の人と食事するとき会話のきっかけとなることも。たとえば左利きのミュージシャンやアスリートが話題に上ったりすれば相手の趣味がわかります男性 / 41歳
なんで左利きになったのかなど、会話のきっかけになる男性 / 52歳
それほど親しくない人や初対面の人と食事中の会話のきっかけになったりする
初対面の人と何を話せば良いのかわからない……なんていった気まずい場面で、左利きに助けられた人も多いという。血液型や星座のように誰もに当てはまるテーマなので、話のきっかけには最適なようだ。
■両手を使えて便利なシーンも多いから
男性 / 52歳
世間が右利き用ばかりで仕方なく右手も使っていたから両手が自然と使えるようになった男性 / 46歳
左手で文字を書きながら右手で消しゴムを使うことが同時にできるのが当たり前だと思っていたが、ほかの人はペンを置いて同じ手で消していることをいわれて驚いたことがあり便利で良いねといわれたことがある男性 / 46歳
右手でも苦労なく普段生活を送れるため、料理、裁縫等でトクしていると思う
世の中にあるほとんどの道具は右利きを前提に作られているため、それに順応していく中で「両利き」になった人も多いよう。かくいう筆者もそのひとり。右手(箸)で生肉を持ち、左手(はさみ)で細かくカットする技術は、バーベキューでかなり重宝される。
■特別扱いしてもらえる?
女性 / 46歳 特徴的なので覚えてもらいやすいし、天才が多いと勝手に思われている
男性 / 33歳
なぜだか頭がよく見られる男性 / 39歳
全然そんなことないのに、芸術肌だといわれがち。人とは少し違ってるのかも、と思う少数派感が良い
ダ・ヴィンチやモーツァルト、ピカソなどの歴史に名を遺したアーティストは左利きだ。そういった印象や、「左利きは右脳を使っているので芸術肌の人が多い」というイメージから、左利きにポジティブな印象を持っている人も多いよう。確かに、なんだか無条件で褒められている感覚になるので、トクでしかない。
ユーザーの声を聞いてみると、左利きがトクと感じるような場面は意外にも多いことがわかる。
これだけ聞いていると「ネガティブなことはないんじゃ? 」なんて思う人も多そうだ。しかし、そうではない。不便な点もいっぱいあるのだ。つづいては左利きが不便な理由を聞いてみた。