東映特撮ファンクラブ(TTFC)のオリジナル作品『仮面ライダースペクター×ブレイズ』(監督:坂本浩一)は、『仮面ライダーゴースト』(2015年)の仮面ライダースペクター/深海マコト(演:山本涼介)と『仮面ライダーセイバー』(2020年)の仮面ライダーブレイズ/新堂倫太郎(演:山口貴也)という「青き戦士」2人が共演を果たし、邪悪な敵に戦いを挑む。

  • 山本涼介(やまもと・りょうすけ) 1995年生まれ。奈良県出身。2009年、中学2年のとき「第22回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」のファイナリストに選ばれる。また2014年から2020年まで「MEN'S NON-NO」専属モデルを務めた。2015年『仮面ライダーゴースト』の仮面ライダースペクター/深海マコト役でレギュラー出演したほか、テレビドラマ、映画、舞台、CM、バラエティ番組でも活躍を続ける。撮影:大塚素久(SYASYA)

『セイバー×ゴースト』および『スペクター×ブレイズ』の脚本は、『セイバー』と『ゴースト』両方を手がけたメインライター・福田卓郎氏によるもの。2017年に発表された東映Vシネマ『ゴースト RE:BIRTH 仮面ライダースペクター』の“その後”を描いており、マコトの最愛の妹・カノン(演:工藤美桜)と彼女の“姉妹”に最大の危機が訪れる。かつてはゴースト/天空寺タケル(演:西銘駿)に命を救われ、その後もマコトや仮面ライダーネクロム/アラン(演:磯村勇斗)に守られる存在だったカノンも、今や麗しき大人の女性に成長。『スペクター×ブレイズ』では、マコト・カノン兄妹が倫太郎と並んで同時に“変身”するという斬新なビジュアルが目をひいた。

今回は『スペクター×ブレイズ』で大活躍した仮面ライダースペクター/深海マコト役の山本涼介にインタビューを行った。『仮面ライダージオウ』(2018年)のゲスト出演以来、ひさびさにマコトを演じた感想や、かつてない苦労を経験したという主演作『ゴースト RE:BIRTH 仮面ライダースペクター』への熱い思い、そしてタケル役・西銘駿やカノン役・工藤美桜という『ゴースト』共演者の仲間と“再会”した喜びを語ってくれた。

――今回の『スペクター×ブレイズ』出演の依頼があったときのお気持ちからお聞かせください。

プロデューサーの高橋(一浩)さんからお話をいただいたんですが、もう“うれしい”のひと言しかなかったですよ。ふたたびスペクターとマコトにスポットが当たったのは、これはもう(工藤)美桜ちゃんが『魔進戦隊キラメイジャー』(2020年)で頑張ってくれたおかげだと思っています。なにしろ、美桜ちゃんが『キラメイジャー』が活躍するたびに、「マコト兄ちゃん」がTwitterのトレンドワードに何度も入りましたからね。俺、ぜんぜん出ていないのにも関わらず(笑)。

――山本さんも『キラメイジャー』で工藤さんがキラメイピンク/大治小夜役で出演されているのをテレビで観ていたのですか。

毎回ではないですけど、日曜日の朝、家にいるときは観ていましたね。「あ~、美桜ちゃん頑張ってるな~」って。天才外科医の役もよく似合っていましたけど、ときどき複雑な気分になりましたよ。「もう“妹”じゃないんだなあ。女医さんなんだよな」って(笑)。

――マコトの衣装であるライダースジャケットを着られたのは『仮面ライダージオウ』(2018年)EP14のゲスト出演以来ですね。

衣装を見た瞬間、テレビシリーズのことを思い出しましたね。あれを着て、1年間戦い続けてきましたから……。暑い日も寒い日も、これでよくやってきたなって、改めて思います。いつマコトが再登場してもいいように、大切に保管していただいていたのですが、年月が経ってるからすっかり硬くなっていましたね。レザーですから、定期的に袖を通していないとガチガチになっちゃうので、今後も機会を作って、また着させていただけるのを願っています。今回久しぶりに着てみたら、多少背中の部分がキツいかなと思いましたけど、全体にフィットしていた感じです。違和感なくマコトに戻ることができました。

――カノン役の工藤さんとは『ゴースト RE:BIRTH 仮面ライダースペクター』以来、およそ4年ぶりの共演になりますが、久々にお会いしたときはどんなことを話されましたか。

どんな話したかなあ……。「いくつになったの?」みたいなことは言ったかな。まさに親戚のお兄ちゃん的な(笑)。美桜ちゃんは『ゴースト』の撮影当時まだ高校生でしたけど、今はもう21歳ですからね。今回はお酒の話とかもしました。「どんなお酒飲むの?」とか。そういう話をすると、ああ大人になったんだなあなんて、うれしい気持ちになりました。