俳優の古田新太が主演、松坂桃李が共演する映画『空白』(9月23日公開)のメイキング映像が25日、公開された。

  • 左から古田新太、松坂桃李

    左から古田新太、松坂桃李

同作は吉田恵輔監督によるオリジナル作。スーパーの化粧品売り場で万引き現場を店主に見られ逃走した女子中学生が、乗用車とトラックに轢かれ死亡してしまい、父親・充(古田新太)は「娘が万引きをするわけがない」と信じて疑念をエスカレートさせ、事故に関わった人々を追い詰める。一方、事故のきっかけを作ったスーパーの店主(松坂桃李)、車ではねた女性ドライバーは、父親の圧力にも増して、加熱するワイドショー報道によって、混乱と自己否定に追い込まれていく。

漁師としての腕はいいが人生に対して不器用な男・添田充(古田新太)が、或る日突然1人娘の花音(伊東蒼)を失い、唯一の目撃者であるスーパーの店長・青柳直人(松坂桃李)の神経がすり減るほどに追い詰め、被害者の家族である自分が加害者になるまで、周囲の人間を巻き込んでいってしまうシーンが、緊張感漂う現場で日夜撮影された。メイキング映像では、充の元妻・松本翔子(田畑智子)、充の弟子として一番近くで充に寄り添う野木龍馬(藤原季節)、花音の担任教師・今井若菜(趣里)、事故加害者の母親・緑(片岡礼子)、そして青柳を最後まで擁護するスーパーの店員・草加部麻子(寺島しのぶ)といった錚々たる顔触れが、現場でぶつかり合い、異様な熱量の高さが感じられる現場が垣間見れる。

一方で、葬式のシーンで「それでは一曲聴いて下さい」とエキストラを笑わせる神対応も。本人の撮影当時のインタビューでは、この映画の見どころは「真相を暴くサスペンスではない」といった本作の見どころなどにも触れている。

(C)2021『空白』製作委員会