「荷が重い」は、単純に荷物の重量が重いという意味よりも、慣用句として使われることの多い言葉です。ビジネスシーンでもこの言葉を見かけることもあるのではないでしょうか。

本記事では、「荷が重い」の基本的な意味と英語表現、ビジネスシーンで使うケースについて紹介します。またビジネスメールでの例文や、類語表現の例文も多く紹介するので、「荷が重い」の使い方を把握するのにご利用ください。

  • 「荷が重い」とは

    「荷が重い」とは?

「荷が重い」とは

「荷が重い」とは、自分自身の力量と比較して、負担や責任が大きすぎるという意味です。例えば、仕事の依頼があったが、自分のスキルではとても要求レベルをクリアした仕事ができないというケースを想定しましょう。この場合「せっかくの依頼は嬉しく思うが自分には荷が重い」と表現します。

対義語は「役不足」

役不足とは、本人の力量に対して役目が軽すぎることを指す言葉で、「荷が重い」の対義語です。

ただ、現在では役不足は荷が重いと同じ意味だと思っている人が多く、解釈を間違えやすい表現なので、使い方には注意しましょう。無理に「役不足」と言わなくても「今のポジションは自分にとっては簡単すぎてもう成長できないと思います」と直接的に表現したほうがいいケースもあります。

「荷が重い」の英語表現

「荷が重い」を英語で言うと「ask for too much」などと表現します。「荷が重い」のフレーズが入った英語の例文をいくつかご紹介します。

・I'm glad that you've asked me to do this, but I feel that it's too much for me.
 (せっかくの依頼は嬉しく思いますが、自分には荷が重いと感じます。)

・The job as a project manager is too much for me.
 (プロジェクトマネージャーの仕事は、私にとって荷が重すぎます。)

・I am sorry, but your request is too much for me to bear.
 (申し訳ありませんが、あなたのご要望は、私にとって荷が重すぎます。)

  • 「荷が重い」とは

    荷が重いとは自身の力量に比べて負担や責任が大きすぎること

ビジネスシーンで「荷が重い」を使うケース

ビジネスシーンで「荷が重い」をどのようなケースで利用するのかをチェックしましょう。

依頼を断る場合の婉曲表現

「荷が重い」は相手からの依頼を断る場合の婉曲表現として利用できます。この使い方の場合、自分の力量と依頼内容のバランスは関係ありません。例えば「大変恐縮ですが、私には荷が重くご要望にお応えできません。」といった使い方をします。

断りたいけれど単に断ると角が立つと考えられる場合に、自分の力量を低く言うことで相手を傷つけずに断りやすくする使い方です。

謙遜の意味で使う

与えられた役割や依頼内容は特に荷が重いとは思わないが、謙遜の意味で使うケースもあります。

例えば、「大規模プロジェクトのプロジェクトマネージャーは、私には荷が重すぎるのではと感じましたが、任された以上は精一杯役割を果たせるよう精進します。」といった使い方です。

  • ビジネスシーンで「荷が重い」を使うケース

    ビジネスシーンでは断る場合または謙遜したい場合に「荷が重い」を使う

「荷が重い」のビジネスメール例文集

「荷が重い」を使ったビジネスメールの例文をいくつか紹介します。断りのメールでも承諾のメールでもどちらでも使える表現であることをご確認ください。

取引先の依頼を断る例

件名:Re:Aシステム共通基盤チームのマネージメント依頼

株式会社ABC 業務改革事業部 冨岡部長
いつも大変お世話になっております。
DEFシステム株式会社の日向です。

Aシステム共通基盤チームのマネージメントを依頼いただき誠にありがとうございます。
非常に光栄ではありますが、共通基盤チームは特に高い技術力と交渉力が求められるため、まだまだ経験の浅い私には荷が重いと感じております。
せっかくお声がけいただいたのに、ご期待にそえず大変申し訳ありません。

ただし、弊社には、他に優秀なプロジェクトマネージャーが在籍しておりますので、社内で調整する方向で持ち帰らせてください。
御社の期待に応えられる人材を探してまいりますので、今しばらくお時間いただけますと幸いです。

それでは、今後とも引き続きよろしくお願い申し上げます。

上司からのリーダー就任依頼を断る例

件名:Re:Bプロジェクト業務Aチームリーダーの件

ソリューション開発部 公共1G 星課長

お疲れ様です。
公共1Gの渡部です。

Bプロジェクト業務Aチームリーダーのお誘いをいただきありがとうございます。
自分自身成長できそうなポジションなのですが、コミュニケーション力が弱い私には荷が重く、大変申し訳ありませんが見送らせてください。
私を高く評価していただいているのに、ご期待にそえず大変申し訳ありません。

それでは、引き続きよろしくお願い申し上げます。

謙遜の意味で使う例

件名:Re:Bプロジェクト業務Aチームリーダーの件

ソリューション開発部 公共1G 星課長

お疲れ様です。
公共1Gの浅田です。

Bプロジェクト業務Aチームリーダーのお誘いをいただきありがとうございます。
まだ経験の浅い私には荷が重いかとも思いますが、成長の機会だと考え、精一杯役割を果たす所存です。
星課長のご期待にそえるよう精進いたします。

それでは、引き続きよろしくお願い申し上げます。

  • 「荷が重い」のビジネスメール例文集

    「荷が重い」から断るのか、それとも挑戦するのかを考えて返信しよう

「荷が重い」の類語・言い換え表現

「荷が重い」の類語や言い換え表現について、例文も交えながら紹介します。

力不足

「力不足」は、端的に言えば「自分の力不足」という意味で、荷が重いとほぼ同義です。

【例文】

  • 私の力不足で、ご依頼の仕事をお引き受けできず申し訳ございません。
  • 力不足ではありますが、精一杯努力してワンランク上を目指します。

荷が勝つ・荷が勝ちすぎる

あまり聞きなれない表現かもしれませんが、荷が勝つ・荷が勝ちすぎるという表現も、荷が重いとほぼ同じ意味です。

【例文】

  • この仕事は私1人では荷が勝ちすぎるので、支援者2人分いただきたいです。
  • あの人の現在の仕事は、荷が勝ちすぎているのではないだろうか。至急支援が必要だ。

分に過ぎる

「分に過ぎる」は、身に余る扱いに対しての謙遜を表現する言葉です。

【例文】

  • 分に過ぎる高待遇で恐縮しております。
  • この仕事は私の分に過ぎますが、精一杯努力してものにしたいと考えています。

力量不足

「力量不足」は、端的に自分の力が不足していることを表現する言葉です。

【例文】

  • あの人はまだ力量不足なので、見ていて大変危なっかしく感じます。
  • 力量不足を嘆いてばかりいても仕方がないので、コツコツ努力を積み重ねます。

半人前

「半人前」は、未熟であることを表現する言葉です。

【例文】

  • 私は半人前なので、幅広く学習しなければならないと痛感しています。
  • 誰でも最初は半人前だから、頑張っていくしかない。
  • 「荷が重い」の類語・言い換え表現

    荷が重いの類語・言い換え表現

「荷が重い」は重すぎる負担を断る場合にも使える

「荷が重い」という言葉は、自分の実力に比べて仕事の責任や負担が大きいことを表す慣用句です。

ビジネスシーンで使う場合は、自分の実力を謙遜して表現するか、与えられた職責などが重すぎて断りたいという意思表示が多く見られます。謙遜か断りかは、前後の文脈で判断可能です。意味を正しく理解して自分でも使えるようになりましょう。