お笑い芸人・こがけんが、あす27日に日本テレビ系『金曜ロードショー』(毎週金曜21:00~)で放送される映画『スタンド・バイ・ミー』(86年)の見どころを語った。

こがけん=日本テレビ提供

昨年の『M-1グランプリ』で、おいでやすこがとして準優勝を果たし、一気にブレイクししたこがけんは、実は映画にとても詳しく、映画モノマネを得意とする一方、映画評論なども多数執筆している。

今回は『金曜ロードショー』の直前に放送される『まもなく金曜ロードショー』(20:54~ ※関東ローカル)でも、こがけんが得意の“映画モノマネ”を交えて作品を紹介する。

こがけんのコメントは、以下の通り。

――注目ポイントは?

何と言っても、リバー・フェニックスが演じているクリスという役です。クリスは家庭環境に恵まれず、非常に苦労しているんですが、ただ仲間思いで仲間を正しい方へ導こうとするという、非常にリーダーシップがあって、リーダーとしてなくてはならないものを全部持っている存在なんですね。この作品の屋台骨を支えているといっても過言じゃないと思います。

リバー・フェニックスは、残念ながら23歳で急逝してしまいましたが、その弟が、映画「JOKER」で一昨年のアカデミー賞主演男優賞をとったホアキン・フェニックスです。彼は長らく兄のことを深く語らなかったのですが、アカデミー賞のスピーチでも兄について触れたり、インタビューでは” リバーは亡くなった後も、僕のことを精神的にずっと導いてくれている”と語ったりしています。まさに他の人を思いやって正しい道に導こうとするというこの『スタンド・バイ・ミー』の中のクリスとリバー・フェニックスが重なるんですね。そういう意味で見ても、『スタンド・バイ・ミー』ってすごく奥深い作品だなと思うんです。去年、ホアキン・フェニックスが第1子を授かり、その息子につけた名前が、なんと“リバー”ということで、これはもう本当に素敵な話だと思っています。

そもそも、“死体を探しに行く”っていう設定が面白いですよね。冒険映画は数あれど、目的が財宝とかCIAのデータならわかりますが、死体を探しに行くってなかなかないですよね。

ホラーの王様スティーブン・キングが書いた原作タイトルは「TheBODY(死体)」なんですが、その死体っていうのは、おっかなびっくりで見てみたいというワクワク感と、そのもののズバリ恐怖の対象という二重の意味があると思っています。12歳の彼らはもうすぐ中学に進むわけですが、ワクワクと、その恐怖とか不安みたいなものも投影されているのではないかと。そういうのも面白いところだと思うんですよね。

――好きなシーンは?

森の中でみんなで焚き火をして暖を取っているシーンが大好きですね。焚き火を前にして素直になって、お互い思いの丈を喋って距離が縮まるっていうのもすごくいいんですけど、銃を持って交互に見張りをすることになり、バーンがびくびくしながら見張りをする姿がめちゃくちゃ可愛いんですよ。この見張りのところにそれぞれの個性が出るという……そこもすごく面白いです。

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