• 5月25日の放送に登場する1時間以上待ちの行列ができるカフェの「アートスムージー」 (C)CTV

ロケの撮影においては「なるべくテレビしない」が合言葉になっている。その真意は、「客として店主さんに会いに行くときに、たまたま右手にカメラがあるだけというのが理想なんです。だから、かしこまったインタビューはせず、テレビっぽいカメラワークをすることもなく、そこで目に見えたもの以上のことはあまりしなくていいという意識ですね」(加藤氏)、「僕らが何か狙いにいかなくても、十分に魅力的な店主さんや料理なので、狙う必要がないんですよね」(竹内氏)と明かした。

店主が主役の番組だが、料理がおいしいことが大前提になるため、料理の映像にはこだわっている。『PS』シリーズから長年料理映像を撮り続けているベテランの湯浅幹雄カメラマンが名物の存在だそうで、「湯浅さんの技術あっての番組です」(加藤氏)、「めちゃくちゃうまそうに撮ってくれるんです。すごく怖いんですけど(笑)」(竹内氏)という強い信頼感で、これも中京テレビに生きるイズムのようだ。

■コロナ禍に苦しむ飲食店を応援したい

今後の展望を聞くと、竹内氏は「これから全国の街にどんどんいって、いろんな店主さんに会いたいなと思います」と意欲。そして、新型コロナウイルスの影響が飲食店を直撃している現状も踏まえ、「お店の人たちが頑張ってる姿を取材中ずっと見ているので、応援したいという気持ちも込めて番組を作らせていただいています」という思いも打ち明けてくれた。

加藤氏は「OAすると『元気になった』という視聴者の声がありますし、ゲストでいらっしゃった藤田ニコルさんが『道徳の授業で見たい番組』と言ってくれたんです。明るい気持ちになったり、優しい気持ちになったりできる番組かな思うので、そういう方を増やしていくというのがテーマですね」と意気込んでいる。

  • 5月25日の放送に登場する大トロの刺身やナポリタンなどが“強制サービス”された定食 (C)CTV

●加藤優一
1986年生まれ、愛知県出身。豊橋商業高校卒業後、07年に制作会社「マーナイス」に入社し中京テレビ放送制作部に配属。『PS』『前略、大徳さん』『PS純金』などを担当し、現在は『ヒューマングルメンタリー オモウマい店』の演出を務める。

●竹内翔
1985年生まれ、愛知県出身。南山大学卒業後、08年中京テレビの関連会社「CTV MID ENJIN」に入社。『PS』『PS純金』などを担当し、現在は『ヒューマングルメンタリー オモウマい店』の演出を務める。