女優の小芝風花が、フジテレビのドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』(毎週日曜14:00~ ※関東ローカル)のナレーション収録に臨んだ。担当したのは、23日に放送される『夢と涙の六本木 2 ~ミレイとモモの上京物語~』。東京・六本木にある日本最大級のショーホールで奮闘する2人の女性を追った作品だ。

「六本木で輝きたい」と夢を追って上京してきたが、慣れない環境や想像しなかった事態に直面し、必死にもがく姿が映し出されるが、その物語に自身の経験と重ね合わせる部分もあったという――。

『ザ・ノンフィクション』のナレーションを担当した小芝風花

『ザ・ノンフィクション』のナレーションを担当した小芝風花

■ショーダンサーの奮闘に「私ももっと頑張らないと」

番組が密着したのは、昨秋に熊本から上京したミレイさん(20)と、2年前に香川から上京したモモさん(20)という2人のショーダンサー。初めて働く東京で心がすり減り、泣き崩れてしまう彼女たちの姿を見て、小芝は「私も人前に出るお仕事をしていて共通点が多かったので、すごく応援したい気持ちがあったのと、うまくいかないもどかしさも分かるので、自然と感情移入して収録していました」と共感を語る。

そのナレーションは、「20歳の2人が、いろんな壁にぶつかりつらいシーンもあったのですが、夢に向かって進んでいくという物語なので、『寄り添えていたらいいな』と思いながら読みました」と意識した。

特に心が揺さぶられたのは、支えてくれる家族と交流する場面。「家族は何があっても無条件で受け入れてくれて、応援してくれる一番の味方だと思うので、そのシーンはやっぱり感動しました。私は母と妹と一緒に上京したので、1人で上京した2人は慣れない場所ですごく心細いだろうし、その中で頑張っているんだろうなと思って、私ももっと頑張らないといけないなって思いました」と気を引き締めた。

■自分で決めた道「もうやるしかない!」

母親、妹ともに大阪から上京してきた小芝だが、当初は「家族以外に知っている人や友達もいないし、頼れる人もいなくて、夜にマンションから東京の空を見ながら『大阪に帰りたいなぁ』と思っていたんです」と振り返る。

「私は人前に出るとか、学校の発表とかも苦手なタイプで、すごく人見知りだったんです。でも、自分から表に出ていかなきゃいけない仕事なので、最初はマネージャーさんに連れて行かれるがまま、言われるがままに歩くしかないという感じでしたね。取材を受けても何を話していいのか分からないし、レッスンにも慣れなくて、最初の1週間は『もうこんなのできない!』って言って毎日泣いてました(笑)」

それでも、心が折れなかったのは「家族が一緒に上京してくれているし、自分で決めた道だから、“もうやるしかない!”という気持ちでした」という強い決意。その背景には「ずっとフィギュアスケートをやっていて、目標に向かってコツコツ頑張るということを鍛えられたんです。中途半端に辞めるような覚悟だと思われるのが嫌だから、『一度頑張ると決めたからやらなきゃ』という気持ちになれたんだと思います」と、スポーツの経験が生きていたようだ。