俳優の西田敏行が、2022年NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』に出演することが15日、明らかになった。三谷幸喜氏が脚本を手掛け、小栗旬が北条義時役で主演を務める本作で、源頼朝(大泉洋)に助けを求める“日本一の大天狗”、後白河法皇を演じる。西田が本作出演についてコメントを寄せた。

西田敏行

西田は「オファーがあってから、後白河法皇という人物に興味が湧いてきました。私なりのアタックのしかたで、一般的な後白河法皇とはイメージが違うかもしれないけど『俺が演じた後白河法皇が真実だ』というくらいリアリティーをもって演じたい。三谷さん流のアイデアと独特のユーモアセンス、歴史観、人生観が相まった脚本になってくると思います。役者としてフィールドを広げ、堂々と受けて立ちたい」と意気込む。

大河ドラマへの出演は、『西郷どん』(2018)以来、14回目となるが、「1年というスパンで物語を紡いでいくのは世界に類を見ないもの。そういうモノづくりの時間が日本にはまだ存在するという事実。これまでそういう矜持、誇りを持って毎回スタジオ入りしてきました。大河にはたくさん出演しましたが、どれも思い出深い」と回顧。

「主演した『おんな太閤記』では、ホームドラマ的要素が強くて、ねねたちとファミリアを明るく演じる一方、出世とともに家族とは望まない方向にいってしまう秀吉を演じました。臨終のシーンでは原点に戻り、庭でミミズを愛でながら死ぬアイディアを提案したら橋田壽賀子さんがそのように書いて下さった。『ゴッドファーザー』の恐るべきドン・コルレオーネ、マーロン・ブランドが、孫と遊んでいる最中に庭で倒れるのと同じイメージですね。権力を手にしていくのと同時に何かを失っていくのは、今回の北条家の物語にも通じるものがありますね」と、今月4日に亡くなった脚本家・橋田壽賀子さんが手がけた『おんな太閤記』の思い出も明かした。

また、三谷作品の魅力について「大河『真田丸』は一観客として楽しみましたが、これまでは三谷さんならではのバタ臭いアメリカンコメディのニュアンスの強い作品に出てきました。『ステキな金縛り』も戦国武将役といいつつ、かなり現代的な武将だったので(笑)、アドリブもたくさん入れつつ自由にやらせてもらったので実に楽しかった。やはりそういうコメディは彼の真骨頂だと思います」とコメント。「主演の小栗旬さんとは『信長協奏曲』で共演しました。その時の印象は『手足の長い自由な奴!』。自分を縛り付けず、マインドを解放している自由さに好感を持ったのを覚えています。今回も期待しています」と小栗との再共演も心待ちにしている。

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