似ている部分は「根が明るい女の子」という要素だそうで、「私自身も楽しいことが好きですし、それぞれ生きているなかで孤独な部分や悩みがある。環もそういう女の子だと思うんです」と分析。「相手の気持ちを汲み取る、察することが多い女の子だなと思っていて、私も相手のお話を聞く際に気持ちを考えすぎて、自分が疲れていたなと家に帰ってきて思うことがあるんです。みんなに楽しかったと思ってもらいたいから、この場を明るくしなくちゃいけないと思ったり、そういう部分は彼女と似ているなと思います」。

一方、自身と重ならない部分もあり、「私は子供を持ったことがないので、その点については大きな挑戦だと思っています」と気を引き締める堀田。出産シーンも今回が初挑戦となり、「母親に私が生まれた時のエピソードを聞きました。私はまだ子供を産んだことはありませんが、知識を得て学び、それに近づける作業はできると思ったので、母に聞いたり、書籍を読んだりしています。台本だと妊娠4カ月から始まりますが、実際にはそこに至るまでのバックボーンもあると思うので、サロガシーについて本などで勉強しました」と役作りを説明した。

自分が産まれたときの話を聞いたことは今までなかったそうで、「今回の出産シーンは、重いシーンにならないようにコミカルな要素も入れて描くと監督から聞いていたのですが、主人公が声を張り上げる瞬間が何度かあるんです。でも私の母は私を産んだ時、あまり声を出さなかったと聞きました。兄もいるので、2人目で安産だったようです」と初めて知るエピソードも。「お母さんによって声を出す方もいれば静かに産む方もいて、人それぞれなんだなと思いました。自分が生まれた時のエピソードは聞いたことがなかったので、いい機会になりました」と笑顔で話した。

本作はドラマ初主演作だが、その重圧は感じていない。「お話をいただいた時はすごくうれしかったです。この台本を読んだ時に、ほかの方が演じるとなると悔しいという思いがありましたので。ただ、主演だからこその気負いは今はなくて、堀田真由に任せていただいたので、周りの方はその時点で味方だなと思う。あとはいただいたものを自分自身で正解にしていくことが大切かなと思っているので、不安などはありません」。

そして本作を通じて、改めて知ってほしいことがあるとアピール。「このドラマは、代理母出産として、主人公の女の子がお兄ちゃんの彼氏との子供を妊娠する話ですが、誰もが子供を持ちたいと思うもので、不思議なことではないんです。いろいろなことを考えて、最終的には自分自身の幸せが大切だと思うので、それぞれ個人が決断をしたものに対して、『そういう決断もあるよね』と言えるような優しい世の中にしていかなければいけないと思っています。今回の作品は社会に対するメッセージでもあるので、みなさんがどう受け取ってくださるのか楽しみにしています」と優しい表情で語った。

■堀田真由
1998年4月2日生まれ、滋賀県出身。2014年16歳の時、新人発掘イベント「オーディションフェス2014」で3万2214人の中から選ばれ、WOWOW連続ドラマ『テミスの求刑』(15)で女優デビュー。ドラマは、『わろてんか』(2017)、『3年A組-今から皆さんは、人質です-』(2019)、『恋はつづくよどこまでも』『危険なビーナス』(2020)などに出演。映画では2019年公開の『プリズン13』で初主演を務めた。また、2020年3月号より女性ファッション誌『non-no』の専属モデルに就任した。